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【サッカー熱愛事情】W不倫ブッフォンにイタリア騒然…レオナルドは“CL婚” ガットゥーゾは意外と純情派
text by
弓削高志Takashi Yuge
photograph byGetty Images
posted2021/01/01 17:00
ブッフォンとW不倫の末に結ばれたダミーコ女史。カルチョの国はピッチ外の恋愛事情もアツアツである
97年春、当時19歳の若手MFだったジェンナーロ・ガットゥーゾは、グラスゴー・レンジャーズでの武者修行のため単身スコットランドへ渡りました。
スマホもSNSもなかった当時、遠く寒い異国でガットゥーゾの心身を温めたのは、街にあったナポリ出身の一家が経営する、小さなイタリアン・レストランと看板娘モニカでした。故郷南イタリアの海を愛する純情な田舎青年ガットゥーゾは、喜んで彼女に胃袋とハートをつかまれました。
妻となったモニカは夫が世界的名選手になった後も表舞台に出ることを好まず、内助の功に専念。ナポリの闘将となったガットゥーゾはカルチョ界きっての愛妻家に。会見で妻を引き合いに出すことも多い親分は、もし日本語を話せたなら「私の妻は」ではなく「うちの母ちゃんは」と愛情込めて語っているにちがいないのです。
実は“初カノジョとゴールイン”も珍しくない
伝統的価値観を尊ぶイタリアでは、21世紀の今でも“初めてのカレシ・カノジョとゴールイン”というケースが珍しくありません。実際に“中学から付き合って十数年”という披露宴に3度呼ばれましたが、その圧倒的なアットホーム感ときたら!
ベネベントのMFロレンツォ・デルピントは、アペニン山脈の山間にある人口4000人弱の小さな村出身です。
元セミプロ選手だった父親が経営するバールから100mのところに住む幼馴染エレオノラと交際を始めたのは小学生のときでした。彼らは2年前、28歳で入籍し、今年の夏待望の第一子が生まれました。ナイトライフだのインスタ映えだのに勤しむより、純情派カップルの方がずっと幸せそうに見えるのはなぜでしょうか。
恥を忍んで明かすと、僕は妻と知り合う前にイタリア人の恋人に2度フラれています。理由はいろいろあったのですが、2度とも「愛情表現が足りない!」ということを言われて、そのときは流石に凹みました。移民1世ならではの苦悩というやつでしょうか。