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瀬古利彦&渡辺康幸の秘話 “山の神”以前から柏原竜二に注目…「早スポ」の箱根駅伝愛が深い!
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph bySatoshi Shigeno
posted2021/01/02 06:02
2020年度の早稲田スポーツ「箱根駅伝号」と楽天ドラ1の早川が1面の「早慶野球(秋)号」。記者の熱いハートがこもっている
これを眺めてみると、2020年の1面を飾った面々だけでも興味深い。
久々の東京六大学野球優勝を成し遂げた野球部で言えば、早川隆久がドラフト1位で楽天入団が決まった。昨年度の大学日本一に輝いたラグビー蹴球部を引っ張った齋藤直人も、2023年ラグビーW杯の日本代表候補として期待されている。このような「未来のスター候補」が目白押しなのが、大学スポーツの面白さでもある。
過去には五郎丸、鳥谷、荒川静香らも!
考えてみれば自分が在学中(2001~04年度)だった主なスター選手を眺めるだけでも超豪華だった。
野球:和田毅、鳥谷敬、青木宣親、田中浩康
ラグビー:五郎丸歩、畠山健介、佐々木隆道
ア式蹴球部(サッカー):徳永悠平、兵藤慎剛
フィギュア:荒川静香、村主章枝、中野友加里
柔道:青木真也(総合格闘技に転身)
もっともっとプロや実業団で活躍した選手がいるのだが、その名前を列記すると――とんでもない量になる。なので泣く泣く「各競技のライト層ファンが知ってそうな選手」に絞ったわけだが、この人たちの名前だけでも凄さを分かってもらえるのではないか。
縮刷版見るだけでも、名ランナーいるんじゃね?
有名アスリートのレアな若き日がお宝のように並ぶ早スポだが、箱根路に挑む競走部もしかりである。
今大会で45大会連続90回目の出場となり、総合優勝は13回。エンジのタスキに「W」の文字はお馴染みだろう。ここ10年で振り返っても、大迫傑らが鮮やかな走りぶりを見せたのは印象深い。
……あれ待てよ、ウチにある早スポの縮刷版を見てみれば、早稲田の名ランナーについても触れてるんじゃないか? と思いついた。当時の早スポでは、どんな無駄なことでもやってみようという意味で「やらない後悔よりやった後悔」なんて言葉が流行っていた。よし、初心に戻るか――。
ということで、実家に眠っていた縮刷版の第2巻(1990~97年)と第4巻(2003~10年)を引っ張り出してみた。
まずは自分が在籍した頃を見てみたら、渡辺康幸の名が! いきなりの大物である。