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東京五輪世代の“ポリバレント”鈴木冬一がスイス移籍 「プロ3年目&五輪イヤー」に海外挑戦を決めた理由
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byJ.LEAGUE
posted2020/12/23 17:01
スイススーパーリーグのローザンヌ・スポルトへ完全移籍を発表した鈴木冬一
「リーグの全チームの映像は観ることができていないのですが、僕が行くチームはけっこうシンプルで、かつダイナミックというか。海外の選手特有のタテに推進力のある選手が多い、というイメージです。そのなかで僕が攻撃のアクセントをつけられたら、面白くなるんじゃないかなと思っている。そこは自分の持ち味を存分に出していきたいです」
ローザンヌを率いるジョルジョ・コンティーニ監督は、3バックと4バックを使い分けている。システムを選ばない鈴木なら、どちらのポジションにも無理なくフィットできるだろう。
「3バックなら左ウイングバック、4バックなら左サイドバックでプレーすることが多くなると思います。そこは日本でも一番と思ってもらえるようなところを、目指していきたいですね」
再開後すぐの1月23日デビューを目指す
スイスには4つの公用語があり、ローザンヌはフランス語圏に属する。「勉強はしていますけれど、圧倒的に難しいですね」と苦笑いをこぼすが、だからといって不安が膨らむことはない。
「不安な要素は一切なくて。最初は言葉が分からないと思いますけど、自分のコミュニケーション能力でどうにかなるかな、という感じではあります。そんなに簡単じゃないかもしれないですけど、僕自身が喋れるように努力をして、チームメイトだったり向こうの環境だったりに、少しでも早く慣れていきたいなと思っています」
スイススーパーリーグは、10チームで構成される。優勝チームはチャンピオンズリーグの、2位と3位チームはヨーロッパリーグの予選に参加できる。少数精鋭のリーグでも、ヨーロッパへの扉は開かれているのだ。
リーグ優勝7回で国内の古豪に分類されるローザンヌは、12月22日時点で6位につける。年内のリーグ戦は現地時間の23日に終了し、ウインターブレイクを経て1月23日に再開される。鈴木も再開後のデビューを念頭に置く。
「来年の頭には現地へ行くと思うので、再開に向けて少しでも早く慣れて、23日の試合を目指したいと思っています」