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“水着姿のストレス”が認知症予防に!? 不眠、誤嚥、肥満にも効く「高齢者」の正しい泳ぎ方 

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鳥集徹

鳥集徹Toru Toridamari

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posted2020/12/12 11:02

“水着姿のストレス”が認知症予防に!? 不眠、誤嚥、肥満にも効く「高齢者」の正しい泳ぎ方<Number Web> photograph by Getty Images

70、80代が泳ぐときには何に気を付けたらよいのか。中村格子医師に聞いた

水中でコロナ感染が広がることはないけれど

──プールのある施設だと必ず監視員がいますし、水泳の心得のある人が多いはずですから、見守ってもらうよう声をかけておけば安心ですね。

 その通りです。顔見知りになっておけば、コンスタントに来ていたのに急に来なくなった場合なんかも、施設の方が「どうしたのかな?」と思って、電話をかけてくれるかもしれません。そういうことがきっかけとなって、家で動けなくなっていたのを発見してくれることもあり得るので、人と人とのつながりを作っておくことはとても大切です。

 ただ、コロナ禍の影響でプールが閉まっていたり、更衣室で感染するんじゃないかと気にして、ずっと通っていたプールをやめてしまった高齢の患者さんが多いんです。水中でうつることはまずないと思うのですが、確かに更衣室は感染のリスクになり得ます。

 それを防ぐためには、更衣室の滞在時間を短くすることが大切だと思います。服の下に水着を着ていって脱ぐだけにするとか、泳ぎ終わったらぱっと着替えて、シャワーは自宅で浴びるとか、少し工夫が必要になってきているなと思います。以前は泳いだ後にくつろぐのも一つの楽しみだっただろうと思うんですが、その点は残念です。

──そうですね。早くみなさんが安心してプールを楽しめる日が来ることを祈るばかりです。有意義なアドバイスをどうもありがとうございました。

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中村格子なかむらかくこ

Dr.KAKUKOスポーツクリニック院長。1966年生まれ。横浜市立大学医学部卒業。自治医科大学整形外科学講座助教、国立スポーツ科学センター医学研究部研究院などを経て、2014年に東京都渋谷区代官山で開業。スピードスケートや新体操日本代表のチームドクターを歴任。『実はスゴイ! 大人のラジオ体操』や『田中雅美×中村格子の ビューティースイミング』など、美と健康をテーマにしたエクササイズの本を多数出版している。

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