熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
本田圭佑ポルトガル移籍の噂&退団騒動を整理 「とっとと出てけ」の声を黙らせるためには…
posted2020/12/08 11:02
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph by
Getty Images
「あなたたちがどのような思いでいるかわかっており、今は(話すべき)言葉がみつからない……。でも、僕は出て行かない。チームメイトと一緒に、この状況を変えるため努力する」(原文は英語で、翻訳は筆者)。
ブラジル時間の12月5日夜、本田圭佑がツイッターでボタフォゴ・ファンに向けてこう発信した。この短文が現在、彼が置かれた状況とその心情を端的に示している。
この日、本田が所属するボタフォゴがブラジルリーグ第24節で最大の宿敵フラメンゴにホームで0-1で敗れた。
序盤こそハイプレスが機能して強敵を押し込んだが、前半20分頃から中盤を支配されて防戦一方。前半アディショナルタイムに本田が低いクロスを入れ、CFペドロ・ラウルがダイレクトでシュートしたが、CBにブロックされた。
後半10分、自陣の右サイド深くで本田が右SBから受けたパスを戻す。SBがCBへバックパスを送ろうとしたが短かった。奪われてクロスが入り、ブラジル代表MFエヴェルトン・リベイロが合わせてフラメンゴが先制した。その後もフラメンゴの攻勢が続く。ボタフォゴは後半44分にスルーパスが通ってFWがGKと1対1になりかけたが、ペナルティエリア直前でCBに倒される。このFKも、決まらなかった。
フラメンゴとの実力差は明らかだった
フラメンゴは昨季のクラブ南米王者にして国内王者で、今季も優勝争いをしている。ボタフォゴは昨季15位で、現在、降格圏の19位(全20チーム)。両チームの実力差は明らかだった。
背番号4は右MFとしてフル出場したが、守備に追われる時間が圧倒的に長い。前半終了間際のクロスを除くと、攻撃面での貢献は少なかった。
2月8日の入団会見で、本田は地元記者から「ジーコがあなたのことを褒めていたが、彼が活躍したフラメンゴはボタフォゴの最大のライバルだ」と指摘された。「ジーコには感謝しているが、フラメンゴ戦で活躍してチームの力になりたい」と言い放った。