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コントレイルvsデアリングの夢対決の陰で…無敗の“超良血牝馬”レイパパレはどこまで強い?
posted2020/11/10 17:02
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph by
AFLO
先日、史上3頭目の無敗のクラシック三冠馬となったコントレイル(牡3歳、父ディープインパクト、栗東・矢作芳人厩舎)が、11月29日のジャパンカップに参戦すると発表された。それにより、史上初の無敗の牝馬三冠馬となったデアリングタクト(牝3歳、父エピファネイア、栗東・杉山晴紀厩舎)との「同世代無敗三冠馬対決」という史上初のドリームマッチが、ジャパンカップで実現することになった。
かくしてジャパンカップが大注目のレースとなった一方で、別路線を歩む、きわめてスケールの大きな「無敗の3歳馬」がいる。
秋華賞と同じ日の大原ステークス(京都芝外回り1800m、3歳以上3勝クラス)で古馬勢を一蹴した超良血馬、レイパパレ(牝3歳、父ディープインパクト、栗東・高野友和厩舎)である。
レイパパレが秋華賞に出走していたら…
レイパパレも秋華賞に登録していたのだが、収得賞金が不足していたため抽選対象となり、6分の4の抽選を突破できなかった。それで大原ステークスに回ったわけだが、押し出されるようにハナに立ち、直線、ノーステッキで軽く促されただけでグイグイ伸びた。最後の100mほどは流すようにして2着を2馬身突き放してしまったのだから恐ろしい。
抽選をくぐり抜けてGIに出走した馬はなぜか好走することが知られており、秋華賞の抽選を突破した4頭のうち、ソフトフルートが9番人気で3着、ミスニューヨークが16番人気で5着と健闘した。
また、その翌週、菊花賞の直線でコントレイルと激しく叩き合い、首差の2着となったアリストテレスも6分の4の抽選を突破した馬だった。
もしレイパパレが秋華賞に出走していたら、たとえデアリングタクトであっても、苦戦していたかもしれない。