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2度目のBリーグ制覇に必要なものは? 宇都宮ブレックスに活性化もたらす新外国籍選手スコットとピーク
text by
青木崇Takashi Aoki
photograph byB.LEAGUE
posted2020/11/07 11:00
10試合を終えた11月6日時点で、ジョシュ・スコット(右)は平均22分3秒出場し、12.0得点、9.0リバウンド。LJ・ピーク(左)は15分48秒出場で7.5得点、1.9リバウンド。
伝統校ジョージタウン大の主力として活躍したスイングマン
「インサイドで、特にリング下での脅威というか、うちのチームではなかなかそこの得点が奪えず、リングに背中を向けてプレーするスタイルはここ2~3年なかった。ジョシュはそういったプレーをしてくれるので、いろいろなバリエーションが増えたと思いますし、練習でもビッグマンが4人いますけど、たまにケンカになってしまうくらい激しくやれています。ジョシュがいるからシューター陣もリバウンドを取ってくれるという安心感もあって思い切り打てるなというのもあります」
LJ・ピークは2015年のU19アメリカ代表で世界選手権制覇を経験し、NCAAの伝統校ジョージタウン大の主力として活躍したスイングマン。新型コロナウィルスの影響によるビザ取得の遅れでなかなか日本に入国できなかったこともあり、Bリーグデビューは開幕から1週間遅れの10月10日に行われた信州ブレイブウォリアーズ戦だった。
「状況判断をして正しいプレーをすることだ。自分は何でもできるから、ディフェンスの状況によって何をするかを判断し、プレーするだけだ」と話すピークは、ピック&ロールからの得点機会をクリエイトすること、速攻でのボールプッシュ、鋭く切れ込むドライブやアウトサイドで得点を稼げる。
順応の早さとバスケットボールIQの高さで信頼を得る
また、視野も広く、時には自分で打てる局面でもパスを出してしまうくらい、チームにとってベストな決断を優先できる選手がピークなのだ。
信州戦で犯したターンオーバーの1つは、打てるタイミングでチームメイトがよりいいシュートが打てるとの判断でパスした結果。ピークは今までのブレックスにいなかった身体能力の高い外国籍のウイング・プレイヤーということだけでなく、順応の早さとバスケットボールIQの高さで安斎ヘッドコーチの信頼をあっという間に勝ち取った。
「LJは思っていたよりも早くうちに馴染んでくれて、本当にチームプレーヤーですし、自分がいけるかどうかの判断力をすごい持っているので、オフェンスに関してもそうだし、ディフェンスのプレッシャー、今日もルーズボールでいいのがありましたけど、ああいうのを外国籍選手でうちに初めてきた人でやってくれるというのは相当ありがたいことだし、元々プレーに対して同じ考えを持っているので本当に素晴らしい選手だと思います。特別言わなくても、ちょっと言っただけですぐ対応してくれる」