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2度目のBリーグ制覇に必要なものは? 宇都宮ブレックスに活性化もたらす新外国籍選手スコットとピーク 

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青木崇

青木崇Takashi Aoki

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photograph byB.LEAGUE

posted2020/11/07 11:00

2度目のBリーグ制覇に必要なものは?  宇都宮ブレックスに活性化もたらす新外国籍選手スコットとピーク<Number Web> photograph by B.LEAGUE

10試合を終えた11月6日時点で、ジョシュ・スコット(右)は平均22分3秒出場し、12.0得点、9.0リバウンド。LJ・ピーク(左)は15分48秒出場で7.5得点、1.9リバウンド。

2018年12月に右ひざの大ケガに見舞われ……

 スコットは2017-18シーズンに島根スサノオマジック入りすると、インサイドでの得点力とリバウンドの強さを武器に活躍。18.1点、10.8リバウンドと1試合平均でダブルダブルの数字を記録した次のシーズン、琉球ゴールデンキングスへと移籍した。

 しかし、2018年12月に右ひざの大ケガに見舞われ、昨シーズン復帰したものの4試合出場した後に再手術を受けるため帰国。長いリハビリとトレーニングを経て、ブレックスにやってきたビッグマンだ。自身についてはこう語っている。

「走ること、ハードにプレーすること、ディフェンス、ゲームの状況によってはスコアラーにもなれる。勝利のためにできる限りのことをやるだけだ。それが私だ。ずっとプレーできなかったから、(コート上における)すべての瞬間にワクワクするし、チームメイトと一緒にプレーできることにはとても感謝している」

 1年半以上続いた右ひざの故障からの復帰ということもあり、機動力の面でスコットに対する不安があることは否めなかった。しかし、練習と試合を重ねるうちにコンディションも上がり、持ち味であるフィジカルの強さを生かして、インサイドでの攻防でも存在感を示す機会が増えている。

エナジーと機動力という点での不安材料はない

 特に圧巻だったのが10月21日のアルバルク東京戦。24分間で11本のオフェンシブ・リバウンドを奪い、セカンド・チャンスから22点を奪ったブレックスがアウェイで貴重な勝利を掴むのに大きく貢献した。

「あの日はリバウンドでエナジーをもたらし、ビッグマンに対するディフェンスでプレッシャーをかけられた」と語ったように、今のスコットにはエナジーと機動力という点での不安材料はないと言っていいだろう。

「我々のチームにはタレントが揃っており、数多くの武器がある」という自身の言葉どおり、ブレックスが選手層の厚いチームということもあって、スコットの平均出場時間は22分3秒と決して多くない。

 それでも、1試合平均12点、9リバウンドという数字は、大ケガから戻ってきたばかりという状況からすれば上出来だ。スコットの存在はブレックスにとって新たな武器になる。ボールを展開しながらどの選手も得点に絡めるという強みを持つブレックスの中に、ポストアップからの得点機会を増やせるということが、その理由である。

 フロントラインで奮闘し続けるベテラン、竹内公輔はスコットについて次のように話す。

【次ページ】 伝統校ジョージタウン大の主力として活躍したスイングマン

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