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【J1新記録11連勝】川崎・鬼木達監督インタビュー“ピッチに崩れ落ちた”J1参入戦で学んだこと
posted2020/10/29 11:03
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph by
Getty Images
あるときは大差で、あるときはひっくり返して、あるときは粘って。
展開は違っても決まって「勝ち」という結末。感嘆が追いつかないほど滅法強い。それがコロナ禍にある2020年シーズンの川崎フロンターレである。
10月18日のホーム、名古屋グランパス戦で3-0と快勝し、同一シーズン中のJ1新記録となる11連勝を達成した。グランパスは8月に0-1で敗れて10連勝でストップさせられた相手であり、リベンジを果たした形となった。
2位以下を大きく引き離しての一人旅。18チーム参加の34試合制になった2005年以降、最多勝ち点となっている「74」(2015年サンフレッチェ広島、16年浦和レッズ)を上回るのはもはや時間の問題。
J史上最強として語り継がれる伝説のチームとなるのは間違いない。
46歳、鬼木達監督が率いる
彼らを率いるのが就任4年目、クラブOBの46歳、鬼木達(とおる)監督である。
コーチとして師事した前任の風間八宏監督が築き上げた攻撃サッカーを土台に守備の迫力や勝負強さを加味して2017年に悲願のリーグ初制覇を成し遂げると、18年シーズンも連覇。昨年はリーグ戦こそACL圏外の4位に沈んだものの、ルヴァンカップを制した。
3年で3つのタイトル、そして今シーズンの圧倒ぶり。4-3-3によるプレッシングとショートカウンターがドはまりし、相手に最大限の恐怖を与えている。
戦術的側面は当然だが、過密日程による交代5人制を有効活用してローテーションさせながら強度を維持、チーム力を向上させるマネジメントは特筆に値する。
リーグ3度目の制覇となればオズワルド・オリヴェイラ、森保一に肩を並べ、最多となる。