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大野雄大、球数少なく完封連発の神業で沢村賞も見えた? 週刊・セパ好成績&珍記録まとめ
posted2020/10/27 06:01
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph by
Kyodo News
両リーグともにマジックが点灯し巨人はM4、ソフトバンクはM3となっている。26日はドラフト会議の結果で盛り上がったが、シーズンもいよいよ決着が見えてきた。
【今週の“ぴかイチ選手” 中日 大野雄大】
沢村賞争いは、中日の大野雄大がライバルの巨人、菅野智之とオリックス山本由伸を引き離しつつある印象だ。沢村賞の8つの指標で見ても、
登板試合数 大野雄大、菅野智之、山本由伸(18試合)
完投試合数 大野雄大(10試合)
勝利数 菅野智之(13勝)
勝率 菅野智之(.867)
投球回数 大野雄大(135.2イニング)
奪三振 山本由伸(149奪三振)
防御率 大野雄大(1.79)
Q S試合数 菅野智之、山本由伸(13試合)※
※沢村賞のQS(Quality Start)は7回以上投げて自責点3以下。
8つの指標の内、大野、菅野は4つ、山本は2つとなっている。ただ終盤戦の印象を取ると、わずかながら大野が優位かもしれない。
大野は現在45イニング無失点を継続中である。NPB記録は1958年、国鉄・金田正一の64.1回だが、平成以降では2006年、阪神・藤川球児の47.2回、2011年、日本ハム・ダルビッシュ有の46回の記録があり、大野は次回の登板でこれを抜く可能性がある。
9月以降の大野は神がかっている
とにかく9月以降の大野は神がかっている。9月以降の大野雄大、菅野智之、山本由伸の投手成績は以下の通り。
大野雄大 8試合6勝2敗 防御率0.87
6完投5完封 64回 64奪三振
菅野智之 8試合4勝2敗 防御率2.63
0完投0完封 54.2回 54奪三振
山本由伸 8試合5勝2敗 防御率0.90
0完投0完封 60回 72奪三振
菅野がこれまでの成績に比べて伸び悩んでいるのに対し、大野と山本は調子を上げている。そのうえで完投、完封では大野が他の2人を圧倒している。ここ5試合で4試合が完封勝利なのだから。