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“NYから期待され続けた”田中将大 7年前の「ヤンキース高額投資」は成功だったのか?

posted2020/10/20 17:04

 
“NYから期待され続けた”田中将大 7年前の「ヤンキース高額投資」は成功だったのか?<Number Web> photograph by Getty Images

ヤンキースの田中将大投手

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杉浦大介

杉浦大介Daisuke Sugiura

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Getty Images

 ヤンキースが田中将大と結んだ7年契約は成功だったのか――。

 今季のポストシーズンで田中が痛打されたため、そんな問いの答えは少々難しくなったと思うかもしれない。しかし、10月14日、2020年の総括会見に臨んだヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMは返答を躊躇うことはなかった。

「田中は無理なく適応し、そのパフォーマンスと向上を目指す努力によってポジティブなインパクトを残してくれた。マウンドに立てば、最高の努力をしてくれるというだけでなく、大抵の場合、最高の結果が得られた。田中将大がヤンキースの一員として成し遂げてくれたことを誇りに思う」

 チームのエグゼクティブが公の場で自軍選手を褒めるのは当然だが、田中に関しては正直な思いだったのではないか。前述通り、今秋のプレーオフで苦しんだおかげで印象は悪くなったものの、7年を振り返ればその働きが上質だったことは明らかだからだ。

費用対効果で考える「7年間の成績」は?

 田中は2014~20年の7年間で174試合(先発は173戦)に登板し、通算78勝46敗、防御率3.74。すべてのシーズンで先発ローテーションに名を連ね、昨季まで6年連続で二桁勝利を挙げた。1年目に右肘靭帯の部分断裂を負いながらも、2015~20年の先発数153はリーグ18位とマウンドを守り続けたことは評価されて良い。

 2017、2019年は不振を経験し、毎シーズンどこかで短期離脱する傾向こそあったものの、マウンドに立っている間は先発ローテーションの2、3番手としてチームに確実に貢献した。2016年は防御率リーグ3位、開幕投手も4度務め、オールスターにも2度選ばれるなど、ハイライトと呼べる活躍も少なくなかった。

 1年平均で約25億円という高額年俸を受け取っていたのだから、費用対効果という面では最高級とは言えなかったという見方もあるだろう。ポスティングと年俸を合わせて獲得に1億7500万ドルが費やされた選手なら、No.1スターターと目されてしかるべき。2014年のデビュー直後、14戦で11勝1敗、防御率1.99と完璧だった時期を除けば、田中の投球内容、残した成績はエースのそれではなかった。

【次ページ】ヤンキースの躍進は「田中将大」がいてこそ

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田中将大
ニューヨーク・ヤンキース

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