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「個々の気持ちが切れて…」大阪エヴェッサ、1勝3敗 “逆輸入ルーキーズ”揃えるも、早くも正念場
text by
カワサキマサシMasashi Kawasaki
photograph byB.LEAGUE
posted2020/10/17 06:00
開幕戦の広島戦では持ち前の得点能力を発揮し、16分弱のプレータイムで11得点をあげた角野亮伍
「だれかがしっかりと中心にならないと」
「川崎にボコボコにやられて連敗して、選手全員のメンタルは落ちていると思います。
川崎に負けてから初めての練習も、雰囲気はあまり良くなくて、積極的に声をかけるメンバーがいなかった。それでもシーズン中は、次の試合がやって来ます。だれかがしっかりと中心にならないと、チームはまとまりません。
僕はポイントガードで、司令塔。決して得意なことではありませんが、僕がそうしたことを、もっとやらないといけないと思っています」
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新型コロナ禍で外国籍選手の合流が遅れ、チーム作りに遅れが出たのは大阪だけではない。しかし半数近くの選手が入れ替わった大阪にとって、その影響は思いのほか大きく表れてしまった。
「個々の気持ちが切れてしまっていた」
この4試合で目に付いたのはチームとして連動した動きができず、人もボールも止まってしまい、最後は個で打開するしかなくなる場面。B1一年生の広島のディフェンスは力ずくでこじ開けられても、強豪・川崎には跳ね返された。この点については、大阪の攻撃を司る男も「その通りですね」と首肯するしかない。
「戦術面について選手である僕がどうこうは言えませんが、川崎戦のとくに2試合目は、個々の気持ちが切れてしまっていた面があるのは否めません。
川崎の選手のエナジーのほうが、圧倒的に上回っていました。たとえ戦術的に上回っていなくても、気持ちの面で上回ることができたら、それはプレーにも表れてくると思うんです。僕らは、そういうチームにならないといけない」
敗れた広島戦後に、前キャプテンであるブラウンが残した「ケミストリーが構築されていない」という言葉の実態について、同じコートに立つ者として、肌で感じていることを話す。