酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
ドラフトの大穴!? 独立Lの右腕・片岡篤志が覚醒!「夢を見るのは今年で最後です」
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byKou Hiroo
posted2020/10/12 11:01
独立リーグ堺で剛球を投げ込んでいる片岡篤志。彼の名がドラフト会議で呼ばれたら、野球ファンも衝撃を受けるだろう
リンスカムのようなボールを
好きな投手は、ティム・リンスカム。
「あの体であそこまでのボールが投げられるのは“シンプルに格好いいなあ”と思います。理想としてはまっすぐ押しではなく、最後の真っすぐを強く見せるために、いい変化球を投げるような投球をしたいです。
肩もひじも全く問題ありません。衰えているという感じは全くなくて、148km/hがコンスタントに出るので、僕としてはもうすぐ150km/hが出そうな気がしています。でも上を目指すのは今年で最後にしようと思っています。夢を見るのは今年で最後です」
片岡は誰にも評価されなくても「自分自身の感覚、手応え」を信じて野球を続けてきた。しかし、ここへきて「自分の手応え」と「世間の評価」の差が縮まってきている。
「無印」選手のいいところは、中学、高校、大学と肩、ひじ、腰を全く酷使していないことだ。だから24歳にしてまだ「伸びしろ」があるのだ。
すべての野球少年にとって夢ともいえる「ドラフト指名」。
10月26日に「投手・片岡篤志」の名前が呼ばれるかどうかはわからないが、片岡のような全くの無印投手が指名されて、スター選手に駆け上がるのを見るのは「野球のロマン」を感じる。
筆者もちょっとドキドキしながら10月26日を待ちたい。