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アーセナルファンが19歳久保建英に伝えたい「エメリ監督とはサカのように付き合え!」
text by
山中拓磨Takuma Yamanaka
photograph byGetty Images
posted2020/10/03 17:02
4節まで途中出場が続く久保建英。エメリに気に入られるのはどんな選手なのか
サカやマルティネッリのインタビューによれば、エメリは彼らに忍耐強くチャンスを待つことの重要性を説いていたらしい。
まだチームで実績のない若手ならではの、自分が活躍してやるという貪欲さを高く買っている一方で、やはり経験の少ない選手をトップレベルで起用するにはそれ相応のタイミングがある、ということなのだろう。
ここ何年間かのエメリの実績を合わせて考えると、私は若手だろうと評価する選手はきちんと起用するから焦らずチャンスを待て、というメッセージだという見方も出来るかもしれない。
実際に、サカやマルティネッリ、そしてウィロックもまず若手主体のメンバーで臨んだカップ戦で結果を残し、その後順を追ってリーグ戦でも出場機会を与えられた。
その点では、久保建英はそもそもエメリ自身がマジョルカでのプレイを見て獲得を希望したと言われており、何度か「彼は今季のキープレイヤーの1人となるだろう」と称賛するコメントをしていることからもわかる通り、高評価を受けているはずで、余程のことがなければ、遅かれ早かれ先発のチャンスは与えられるだろう。
その時を焦らずに待ち、そしてチャンスが訪れた際にいかに監督の要求通りのプレイを見せられるかが鍵になりそうだ。
サカのようにエメリと付き合え!
チームに在籍することになった経緯やプレイするサイドこそ違うが、ポジション的に参考になるのはエメリが主に左ウイングで起用したブカヨ・サカだろう。
サカが先発デビューを果たしたヨーロッパリーグの試合後にエメリは彼の「1対1での勝負を仕掛ける」「ライン間を突く」能力を称えていた。同じようなことを久保にも期待しているのではないだろうか。
プレシーズン中やウエスカ戦後の会見でエメリは「久保はもっとボックス内でのプレイの頻度を増やす必要がある」と語っており、ゴールやアシストといった数字に残る決定的な活躍も期待されているはずだ。
そして、途中出場で機会は少ないながらも、個の力で相手ゴールに迫る能力があるところを久保は既に何度か見せている。