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「感動しすぎて、笑えてきます」里見香奈インタビューで溢れた“渡辺明愛” 

text by

内田晶

内田晶Akira Uchida

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photograph byAi Hirano

posted2020/09/13 09:00

「感動しすぎて、笑えてきます」里見香奈インタビューで溢れた“渡辺明愛”<Number Web> photograph by Ai Hirano

Numberの将棋特集ではページ数の都合で使用できなかった1枚。撮影中、里見女流四冠の笑顔は絶えることがなかった。

里見の渡辺名人愛は尽きることがない

 里見が渡辺名人のことを話すとき、勝負師の顔は少しも見られない。観る将棋ファンの方が推し棋士のエピソードを、瞳を輝かせて話しているかのような楽しさが伝わってくるのだ。

「立ち居振る舞いなど、勉強させていただいています」

 とにかく里見の渡辺名人愛は尽きることがないのである。

 里見は昨年のちょうど今頃、史上初となる女流六冠に輝いた。夢の女流七冠制覇や、気になる棋士編入試験について尋ねた。

「今の実力では力不足で、どちらも考えられません。最近は対局中の読み筋や感覚などズレが多いと感じます。技術面や総合力でまだまだ劣っているということ。まずは地力をつけるのが第一の目標です」

 新名人の魅力を話していたときの笑顔から一転して、険しい勝負師の顔つきになった女流棋界の第一人者。現状に満足することなく、数々の記録を更新しても喜んだりはしゃいだりするわけでもなく、今も貪欲に努力を積み重ねる日々を送っている。

 女流タイトル獲得41期を誇っても、里見のスタンスはひたむきだった十代の頃と少しも変わらない。ずっと遥か上空の見えない頂を目指して――。

発売中のNumber1010号掲載の里見香奈女流四冠インタビュー「腹立たしいけど、好きだから」では、16歳でのタイトル初戴冠以来、10年以上の長きにわたり先頭を駆け抜けてきた第一人者の現在地に迫っています。是非お手に取ってご覧ください。

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