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井上尚弥への刺客、ジェイソン・マロニー単独インタビュー 52年前の“番狂わせ”再現を狙う 

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杉浦大介

杉浦大介Daisuke Sugiura

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photograph byGetty Images

posted2020/09/11 11:00

井上尚弥への刺客、ジェイソン・マロニー単独インタビュー 52年前の“番狂わせ”再現を狙う<Number Web> photograph by Getty Images

井上のラスベガスデビュー戦の相手に選ばれたジェイソン・マロニー。モンスター狩りへ準備は着々のようだ。

バブル、無観客試合の経験は強み

――現在はオーストラリアに滞在しているということですが、10月31日の試合に向けていつ頃ラスベガス入りする予定でいますか?

JM:試合の3~4週間前にはベガス入りし、現地でじっくりと調整するつもりです。具体的には9月下旬頃に行くことになるでしょうね。

――6月の試合は“バブル”と呼ばれるMGMグランド内の無観客リングで行い、今回も同じように無観客興行になると伝えられています。6月に何かと不自由な“バブルライフ”と無観客試合を経験したことは、完全に未経験の井上選手に対してのアドバンテージになると思いますか?

JM:そう思います。もちろんそれが致命的な違いになるというつもりはありませんが、その状況を経験し、雰囲気を知っていることは助けになるはずです。バブルはこれまで井上が戦って来たのとは大きく違う雰囲気。その事実は私にとってポジティブな要素です。

フットボールのプロを目指していた

――少し幼少期を振り返ってほしいのですが、もともとボクシングに興味を持ち、始めた理由は?

JM:子供の頃、クリスマスプレゼントにボクシンググローブをもらい、双子の弟と一緒にそれをはめて殴り合って遊んでいたんです。それが楽しくて、おかげでボクシングに惹かれていきました。本格的にトレーニングをスタートさせた理由は、当時、プレーしていたオーストラリアン・フットボール用に身体を作るためでした。私と弟はオーストラリアン・フットボールのプロ選手になるつもりだったんですが、オフの間は時間があったんです。そこでボクシングを始め、身体を鍛えておけば、フットボールのプレーにも役立つと考えたというわけです。ただ、練習をしているうちにボクシングと恋に落ちてしまい、もっとやりたいと考えるようになりました。

 結局、オーストラリアン・フットボールかボクシング、どちらかのキャリアを選ばなければいけない状況になり、弟とともにボクシングを選んだのです。フットボールは諦めて、それ以降、ボクシングに日々を捧げて来ました。もう10年近くやってきましたが、いまだにボクシングが大好きですし、自分がいけるところまでいきたいと考えています。

――もともとはクリスマスにもらったグローブがきっかけだったんですね!

JM:10~11歳の頃だったと思います。私たち兄弟はとても負けず嫌いだったので、ボクシングのグローブがちょうどいいだろうと誰かが考えたようです。それが気に入って、2人で毎日殴り合っていたので、両親は嬉しくなかったかもしれません(笑)

 ただ、その後、ジムに通い、ボクシングを適切な形で学び始めることになりました。子供たちの試合を見るのは辛いこともあるとは思いますが、今では両親もともに、夢を追いかけている私たちのことを一生懸命サポートしてくれています。

――子供の頃に好きだったボクサーは?

JM:オーストラリア出身の元世界ライトヘビー級王者ダニー・グリーンです。私がファンになった初めてのボクサーであり、今では良い友人になりました。アドバイスをくれたり、今のマネージャーやトレーナーに引き合わせてくれたり、様々な形でサポートしてくれていて、自分のキャリアに欠かせない人物です。

 私自身、熱心なボクシングファンでもあるので、他にも好きな選手はたくさんいます。サウル“カネロ”アルバレス(メキシコ)、ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)、テレンス・クロフォード(アメリカ)といった様々な選手たちの試合をよく見て、その動きを参考にすることもあります。

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