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大谷翔平が語った右腕の状態。
「スピードは出ていたと聞かされて」
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Number編集部Sports Graphic Number
photograph byGetty Images
posted2020/08/24 15:00
8月2日の先発登板は2回途中で降板。来シーズン以降に向けて再び準備が始まる。
二刀流を続ける静かな意思表示。
これまでも多くの投手がトミー・ジョン手術から復帰しているが、大抵はマイナーでの登板を重ねた上でメジャーのマウンドに登っている。一方、今シーズンの大谷は新型コロナウイルスの影響でオープン戦、マイナーリーグと調整登板の機会を失った。
そして、いきなり上がったメジャーのマウンドで苦しんだことで、「二刀流」を続けることに懐疑的な目を向けられるようになってしまう。それでも、大谷は平然と語った。
「一選手としての価値というのは、どのくらいチームにプラスをつけられるのか、というところにあると思っています。そこを考えたら、できることをやったほうがいいのかなというのは、僕が僕じゃなくても思うことなのかなと思います。
手術のことも、ピッチャーのこともバッターのことも、周りがすべて順調に、一歩も踏み外さずに進むだろうと願ってくれていても、決してそうはならない。それは普通のことですし」
それはすっかりメジャーの地に足を着けた大谷の、二刀流を続けることへの静かな決意表明だった。
Number1009号「こんな夜に野茂英雄が読みたい」では、波乱の開幕1カ月を送った大谷翔平がベースボールライター・石田雄太さんのインタビューに答えています。右腕に何が起きていたのか、26歳を迎えた心境、そして打撃の状態についても明かしました。詳しくは誌面でぜひ、お読みください。