熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
本田圭佑リーグ連続出場の評価は?
待ち受ける過酷な日程と大移動。
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byAFLO
posted2020/08/18 07:00
移籍後半年を経てのリーグ戦デビューとなった本田圭佑。過酷な日程の中で存在感を見せられるか。
求められる高い位置への飛び出し。
攻撃面では時折、深い位置からスペースへロングパスを繰り出したが、自ら前線へ駆け上がることはなかった。
これに対し、ブラガンチーノの23歳ボランチのマテウス・ジェズスは、守備の際には中盤の深い位置でバランスを取っていたが、味方が攻撃に移ると左の高い位置へ飛び出し、チャンスを演出していた。
リオの地元メディアの多くは、本田にもこのような動きを求めていた。
国内メディアによるボタフォゴの順位予想は、15位前後。昨年の成績が16位だったから、ほぼ同程度とみなしている。
筆者はもう少し上の成績が期待できると考えていたが、初戦のような試合内容ではやや厳しいと思わざるをえない。
2戦連続で先発出場したがドロー。
ボタフォゴは16日にアウェーでここまで2連敗のフォルタレーザと対戦し、0-0のスコアレスドローに終わった。
本田は、この試合もボランチとして後半終了間際までプレー。前半はドリブルで攻め上がるなどブラガンチーノ戦よりも攻撃にからんだが、決定機を作り出すことはできなかった。
今後ボタフォゴは19日に3連勝で首位のアトレチコ・ミネイロと(ホーム)、23日にマラカナン・スタジアムで昨年の南米王者にして国内王者の宿敵フラメンゴとアウェーで対戦する。
8月下旬にはコパ・ド・ブラジルが再開され、ボタフォゴは26日、3回戦第2レグでパラナと対戦する(アウェーゲーム。第1レグは、ホームで1-0の勝利を収めた)。
日本の22倍半もある広大な国土を南から北まで移動しながら、中3日か中2日で試合を行なう。本田もこれまで経験したことがないであろう過酷な日程だ。
州選手権はシーズンの前哨戦で、これから本当のシーズン。
今後、本田がリオの古豪をどこまで高みに導くことができるか。
そのプレー内容とリーダーシップに、ブラジルの多くのフットボール関係者とファンが注目している。