JリーグPRESSBACK NUMBER
風間八宏の革命はJを飛び越える。
女子でも高校生でもサッカーは同じ。
text by
木崎伸也Shinya Kizaki
photograph byShinya Kizaki
posted2020/07/25 09:00
キャリアのある選手たちにとっても、風間八宏の理論はサッカーの新しい側面を照らす光なのだ。
日本でも育成ができる証明のために。
さらに驚くべきは、このテクニカルアドバイザーの活動ですら、全体の一部にすぎないことだ。
風間は「現時点で発表できる内容は限られている」と前置きした上で、構想を明かしてくれた。
「1つのクラブの監督だとできることが限定されてしまう。日本の子供たちのために、日本サッカーのために、もっと大きな影響を与えたいと思った。今までに誰もやってないことをやりたい。
ADVERTISEMENT
男子、女子、子供、大人、垣根なく、全国に拠点を持ち、Zoomや練習のライブ中継といったテクノロジーも使って、みんなとつながっていく。そうしたら、もっとおもしろいことができると思う。
各地域の子供から大人まで選手を一斉に集めて練習する『スペトレ』の開催も計画している。オンラインと実地を組み合わせて『風間塾』を開き、指導者の育成にも力を入れていきたい。
海外に行かないと、いい指導を受けられないというのでは情けない話。日本からもすごい選手が出てくるというのを見せたい」
率いたすべてのチームで得点王が生まれた。
全国に関わりのある場所を増やし、年代やプロ・アマの垣根を越えて、風間流でアプローチしようとしている。
Jリーグの現場から離れることを残念に思う人もいるかもしれないが、近い将来、風間流の薫陶を受けた選手が次々にJリーグに上がって来る可能性がある。
これまで率いた4チーム、桐蔭横浜大学、筑波大学、川崎フロンターレ、名古屋グランパスすべてで、得点王を生み出してきた。
その男が全国規模で育成に取り組んだら、いったい何が起こるのか?
風間の新たな革命が始まろうとしている。