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レッズ秋山翔吾は変化を恐れない。
未知の世界を勝ち抜くために。

posted2020/07/19 11:30

 
レッズ秋山翔吾は変化を恐れない。未知の世界を勝ち抜くために。<Number Web> photograph by Getty Images

日本記録のシーズン216安打、4度の最多安打を記録した秋山。その卓越した技術にレッズ首脳陣は大きな期待を寄せる。

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四竈衛

四竈衛Mamoru Shikama

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 7月8日(日本時間9日)。紅白戦とはいえ、初めて本拠地グレートアメリカン・ボールパークの打席に立ち、中堅の守備位置に就いたレッズ秋山翔吾は、あらためて気持ちを引き締めていた。

「打席に立てたこと、守備の実戦的な空間の中に立てたことで、すごくこれからのイメージが湧きました」

 春季キャンプ中のオープン戦以来、約3カ月半ぶりの実戦。手探りで入った打席では、2打席連続三振に倒れ、対応が遅れていることを実感した。

「あまり悠長なことは言っていられないですけど、早くいい内容でいい結果の打席が出てくれたらいいかなと思っています」

 24日(同25日)の開幕戦へ向けて、焦っているわけではない。ただ、春季キャンプ以来、常に持ち続けてきた危機意識は変わっていない。

「短かったから準備ができませんでした、というのは選手として良くないと思います。感覚もつかみたいですし、結果も出したいです」

自信はあっても、過信はない。

 西武で9年間、主力として活躍し、侍ジャパンのリードオフマンを任される実績を残しても、謙虚な姿勢は忘れていない。それどころか、「結果を残さないと使ってもらえない」と言い続けてきた。自信はあっても、過信はない。シビアな実力の世界を知るからこそ、ルーキーとしての立ち位置を客観視してきた。

 約4カ月遅れで始まるメジャー1年目は、わずか60試合。秋山の言葉通り、悠長なことは言っていられない。9月27日までの約2カ月間で全日程を消化する過密なスケジュールが待ち受ける。初対戦の投手ばかりで、移動、遠征先も未知の世界。さらに、新型コロナウイルスへの対応も強いられ、グラウンド内外で細かいアジャストが求められる。

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