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ガンバは遠藤時代から宇佐美時代へ。
「今の貴史はチームが勝つために」
text by
下薗昌記Masaki Shimozono
photograph byJ.LEAGUE
posted2020/07/07 20:00
大阪ダービーこそ完敗を喫したガンバ大阪。しかしリーダーの自覚が芽生えた宇佐美貴史なら、ここから巻き返しを果たしてくれるはず。
宇佐美がゴールを奪えば勝てる。
過去4年、無冠の日々が続き、かつての攻撃サッカーの雄はスタイル再構築の真っ只中にある。今のガンバ大阪に欠かせないのは、心身ともにタフさを見せはじめている宇佐美貴史という攻撃の軸である。
数字は雄弁だ。4勝1敗で乗り切った昨季の終盤5試合で宇佐美は計5得点。公式戦1勝2敗のスタートを切った今季、まだ和製エースのゴールは生まれていないのだ。
「今季は特に難しさも今までと違うものがあるが、その中でもタイトルを取れたら、すごくタフなシーズンを乗り切ったということだし、個人的にもタフになれる。自分にとってもチームにとっても成長するためにはしっかりと結果を出すことが必要」
遠藤の時代から宇佐美の時代へ――。やんちゃさも魅力だった「ガンバの王子さま」は今、王位継承者としての資格を確かに備えている。