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【THIS IS MY CLUB】横浜FC元10番、
内田智也広報が語る“再入社”と未来。
posted2020/07/03 11:45
text by
谷川良介Ryosuke Tanikawa
photograph by
J.LEAGUE
「実家に帰ってきた気持ち。顔見知りのサポーターの方もいましたし、『また戻ってきたよ』って感じです」
内田智也が横浜FCに“再入社”したのは、2017年9月。クラブ創設間もない2002年に高卒ルーキーとして大きな期待を背負って“加入”した内田は、15年半のプロキャリアのうち11年を横浜FCで過ごした。香港リーグでのプレーを最後に現役生活にピリオドを打ち、「一番お世話になったクラブに恩返しを」という思いで再び横浜に戻ってきた。
当初任されたのは、いわゆるアンバサダー的な役割。イベントへの参加、時には小中学校を巡って地元の子どもたちにクラブの存在をアピールすること。かつてウッチーの愛称で親しまれた「元10番」にとってはうってつけの業務だった。
デスクに座ることすら慣れない中で。
現在の職務「広報」に就いたのは、それから約2年後の2019年7月のことだ。
長年同職を務めた前任者が退職したことで、そのポストに急遽招かれた。外部の人間を、という声もあったが、J1昇格を目指すシーズン中だったこと、さらには三浦知良ら重鎮が揃う横浜FCにおいて「内部を知る人間じゃないと務まらないだろう」という上層部の思惑もあり、クラブは後任に“ウッチー”を指名した。
「クラブスタッフになってから広報の多忙ぶりを見ていたので、正直できればやりたくないポジションだなって思っていたんです(笑)。でも必要とされたことが嬉しかったですし、もし自分にできることがあるならばやらせてくださいと引き受けました」
とはいえ、ここまでサッカーひと筋。デスクに座ることすら慣れない中で、苦手なパソコンでの資料作りにも苦労した。幸い、四日市中央工業高校時代の1つ下の後輩・西村弘司が名古屋グランパスの広報として働いていたこともあり、多くの助言をもらったという。
「何を教えてもらった? もう全部ですよ。僕は広報として1年生、向こうは大先輩ですから」