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NBAがついに再起動! その内容は……。
「最終的にマイケルの意見に同意した」 

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宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

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posted2020/06/06 11:50

NBAがついに再起動! その内容は……。「最終的にマイケルの意見に同意した」<Number Web> photograph by Getty Images

偉大なるプレイヤーにしてシャーロット・ホーネッツの球団オーナーでもあるマイケル・ジョーダン。

新しい試みを入れなかった、その大きな理由。

 何しろシルバーは、シーズンが中断した直後に、この機会に新しいことを取り入れられるように、様々なアイディアを出すことを推奨していた。実際、東西カンファレンス16チーム混合でプレイオフを戦う案や、ワールドカップのようにグループラウンドを行ってトーナメントを行う案なども検討されていると伝えられていた。

 東西混合のプレイオフは移動の必要がない集中開催だからこそ試せることで、話題作りのためにも、あるいは、今後への実験としても、実現可能な案のように思えた。

 しかし、蓋をあけてみたら、いつもと同じフォーマットだった。新たな試みに躊躇しないNBAらしくないように感じた。

 実はこれには理由があった。

「選手たちの安全を第一に」MJのひと言。

 NBA理事会(オーナー会議)がこの再開案を承認した日の夜、『TNT』の番組にリモート出演したシルバーは、マイケル・ジョーダンの影響が大きかったと明かした。

 元シカゴ・ブルズのスーパースターで、NBA史上最高の選手とも言われるジョーダンは、現在はシャーロット・ホーネッツのオーナーだ。選手目線での意見を出せるだけに、ビジネス界で実績があるほかのオーナーたちも、こと競技に関してはジョーダンの意見に一目置いている。

 今回のコロナ禍においても、ジョーダンは最初から「選手たちの安全を第一に」と主張していたという。プレイオフ進出の可能性がないチームまで集めるのではなく、22チームで再開することになったのも、集まる人数が増えればそれだけリスクが大きくなるということを考えてのことだった。

 その結果、ジョーダンのチーム、ホーネッツはわずか1.5ゲーム差で22チームに入ることはできず、シーズン終了となったのだが、自チームのためではなく、元選手の立場で提案をした。

「プレイオフのフォーマットは“ギミック”(奇をてらった策)でないことが大事だ」と強調したのだった。

 シルバーは言う。

「私たちは新しい提案も真剣に考えた。でも、最終的にマイケルの意見に同意した。世界が混とんとしている今だからこそ、できる限りいつもどおりのほうがいい」

【次ページ】 リスクは常にある。それでも前進を選んだ。

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