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本田圭佑、SNSとメディアを語る。
「アスリートの言葉に良い意味で洗脳を」 

text by

鈴木忠平

鈴木忠平Tadahira Suzuki

PROFILE

photograph byHONDA ESTILO Co., Ltd.

posted2020/06/08 08:00

本田圭佑、SNSとメディアを語る。「アスリートの言葉に良い意味で洗脳を」<Number Web> photograph by HONDA ESTILO Co., Ltd.

競技のメジャーさと選手の本物さは違う。

――今、サッカー選手・本田圭佑として注目されていることの中には東京五輪への出場があります。その目標に向けて、この期間にどんなことをされていますか。

「フィジカルの基礎能力アップを重点的にやっています。チームトレーニングができない時にしかやれないことなので、逆にこの状況をポジティブに捉えています。そして大事なのはコロナ・ウィルスによる規制が解除されてからどのくらいで試合が再開されるのか。試合が始まるまでの期間が短ければ短いほど、この期間の努力の差が出ますから。試合までの練習期間が長くあると怠けていた奴も挽回できるチャンスになる。ぼくとしてはすぐ試合が始まっても大丈夫なように準備を進めていきます」

――本田選手が続ける「伝えることへの挑戦」。これから考えていることは。

「トップアスリート同士のクロスオーバーをもっと活性化させたいと思っています。ぼくは他競技の選手を尊敬しているので。確かに野球やサッカーは競技自体がメジャーなので注目されますが、マイナーと言われる競技にも本物だと思える人がたくさんいます。社会的には『本田はすごい』と思われてるかもしれないけど、競技アスリートとしてもっとすごい人はマイナースポーツにもたくさんいる。そういう人たちとガンガン絡んでそこで得られるものを発信したいです。僕も彼らから学びたいので。

 また自分が試合で感じたこともここで発信するのが理想です。今、皆さんは毎日ツイッターを開いてるかもしれませんが、毎日NowVoiceを開いてもらうのがぼくらの目標ですから。ここに自分を高めてくれる何かがある。皆さんに、本能でそう感じてもらえるようにしていきたいです」

本田圭佑Keisuke Honda

1986年6月13日、大阪府生まれ。名古屋グランパスでプロデビューし、'08年にVVVフェンロに移籍。'10年にCSKAモスクワへ。'14年から4季はACミランで10番を背負った。現在はボタフォゴFR所属でカンボジア代表の実質的な監督も兼務。日本代表では98試合出場37得点。182cm、79kg。

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