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カブス最下位、マリナーズ首位!?
MLB大手サイトの超意外な予想。
text by
ナガオ勝司Katsushi Nagao
photograph byAFLO
posted2020/06/07 09:00
成績を自由に予想されるのはプロ選手の定めだが、今年のダルビッシュへの期待は大きい。
カブスの最下位とマリナーズ首位に驚く。
日本人選手がいるチームでは、今年から筒香嘉智内・外野手がプレーするレイズ(33勝29敗)が、ア・リーグ東地区で田中将大投手のいるヤンキースを3.5ゲーム差で追走している。やはり今年から山口俊投手がプレーするブルージェイズ(27勝34敗)は、9ゲーム差の同地区3位である。
前田健太投手のいるツインズ(33勝28敗)は5ゲーム差ながらア・リーグ中地区2位で、今年から秋山翔吾外野手が加入したレッズは、31勝29敗でナ・リーグ中地区の首位カージナルスを追う3位である。それらの順位もやはり、前出の「戦前予想」とそう遠くないので驚きはない。
驚いたのはやはり、「友人の友人」が指摘したカブスのナ・リーグ中地区最下位と、開幕前の専門誌等の予想で「最下位候補」だったマリナーズがア・リーグ西地区の首位に立っていることだった。カブスはダルビッシュ有投手、マリナーズは平野佳寿、菊池雄星両投手がいる。
OOTPによるとカブスは現在、23勝38敗(勝率.377!)で首位カージナルスに16ゲームもの大差を付けられて最下位に沈んでいる。一方のマリナーズ(38勝24敗)は、追走する2位アスレチックス(36勝25敗)に1.5ゲーム差、3位アストロズ(35勝25敗)に2ゲーム差をつけて首位を快走している。
別サイトは戦力から成績を予想。
シミュレーションは、様々な「Projection(予測)」システムに基づいている。統計分析学の教祖ビル・ジェームズ氏の名前が付いたBill Jamesや、2008年や2012年のアメリカ合衆国の大統領選挙における各州の勝者をほぼ正確に予測したことで知られる統計学者のネイト・シルバー氏が開発した「PECOTA」、ファンタジーベースボール愛好家に人気のFanGraphs.comが使うSteamerやZiPSなどが有名だ。
そのFanGraphs.comにも「予測」の順位表は掲載されていて、こちらは「仮想試合」を積み重ねて毎日更新するのではなく、シーズン前の今季戦力から「最終成績」を「予測」したものだ(昨年の開幕前の予測と実際の成績、そして2020年の予測が掲載されている)。