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「入口より出口が大事」なコロナ禍で
ようやく見えてきた佐々木朗希の姿。 

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プチ鹿島

プチ鹿島Petit Kashima

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photograph byKyodo News

posted2020/05/31 08:00

「入口より出口が大事」なコロナ禍でようやく見えてきた佐々木朗希の姿。<Number Web> photograph by Kyodo News

26日に登板したプロ入り後初のシート打撃では左打者3人を相手に11球を投じ、そのうち2球で160kmをマークした。

ベールに包まれた佐々木朗希。

 さて、スポーツ新聞を利用しつつ自粛期間を耐える方法も発見した。

 この期間中に選手がどう進化しているのか? どう「潜伏期間」として有効利用しているのか? 毎日紙面を追いながら想像してみるのだ。

 本来なら、3月の開幕時から動向が報じられたのは佐々木朗希(千葉ロッテ)であろう。一軍であれファームであれ、その一挙手一投足が注目されたはずだ。令和の怪物が遂にプロ野球の世界へきたのだから当然。

 しかし、佐々木朗希は新型コロナでまたしてもベールに包まれたのである。思い起こせば高校時代から常に神秘的だった。噂は聞くがなかなか姿を見られない。

 昨年4月8日のスポーツ報知のコラム「仙ペン」は佐々木についてこう書いた。

《今や日本一有名な高校球児かもしれない。なのに投げる姿を実際に見た人は決して多くない。》

《「令和の怪物」こと佐々木朗希投手。ミステリアスさが待望感に輪をかける。》

 令和の怪物は未知の怪物でもあったのだ。昨年の岩手県大会決勝での登板回避騒動も「自分の目で怪物を見たい」という人々の欲望が前提にあったからと考えれば、あのような「社会事件」になってしまったのもわかる。

 2020年、その佐々木が遂にプロの世界へ。遂にオープンな場へ。やっと怪物を見れる。しかしコロナである。野球の神様はまだまだ佐々木朗希の姿を簡単に見せてくれない。

“東スポリーグ”で佐々木が初登板!

 そんななか興味深い企画があった。プロ野球が開幕しないため各紙はさまざまな趣向を凝らしたが、東スポはその名も「2020プロ野球“妄想開幕”幻の序盤戦」をやっていた。

 人気野球ゲーム『プロ野球スピリッツ2019(2020年アップデート版=PS4)』の力を借り、2020年シーズンを“東スポリーグ”と称して仮想開幕したのだ。幻の3月20日開幕戦から5月6日までの試合をシミュレート。

 パ・リーグ編(5月3日付)では、佐々木朗希が登場。読んでてワクワクしてきた。一体どうなった? 

 千葉ロッテはシミュレーションだと4月の成績はいまいちだった。

《そんなチームを救うべく、163キロ右腕は5月5日のこどもの日に緊急一軍昇格。首位オリックス戦(ZOZOマリン)でプロ初先発、初登板を果たす。》

 早く試合経過を知りたい!

《2回にT-岡田に洗礼のソロを浴びるも、以降は最速163キロの剛速球でオリックス打線を翻弄。マリンの強風にユニホームをはためかせ、マウンドで仁王立ちした。》

 なんと見事に初先発初勝利! 思わず興奮してしまいました。

 ちなみに東スポの「妄想シミュレーション」ではパ・リーグの首位はオリックス、セ・リーグは阪神、中日が首位に立ち、巨人がゲーム差なしで追う大混戦だった。

【次ページ】 前のめりだった有藤通世。

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