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ホークスと「タカガールデー」の心。
10月こそ球場をピンクに染めよう。

posted2020/05/31 19:00

 
ホークスと「タカガールデー」の心。10月こそ球場をピンクに染めよう。<Number Web> photograph by Kotaro Tajiri

ホークスはピンクリボン運動へも積極的な活動をしてきた球団の1つである。その姿勢は確かな支持を広げている。

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田尻耕太郎

田尻耕太郎Kotaro Tajiri

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Kotaro Tajiri

 5月10日。本来ならばこの日は、今年もまたプロ野球の各地の球場がピンク色に染まるはずだった。

 5月の第2日曜日、つまり母の日だ。近年のプロ野球界では「お母さん、ありがとう」の思いを形にするのが通例になっている。打者によっては試合前の練習で、鮮やかなピンクのバットを使用する。そのバットの行方を彼らに訊くと後日に実家へ送りプレゼントするか、既婚者ならば奥様に手渡すのだと言っていた。

 また、ゲーム中はピンク色のリストバンドを身に着けるなどして感謝の気持ちを表していた。

 そして、なかでも球団として力を入れているのがホークスだ。この時期の試合では、ビジョン表示の文字色やフェンス広告など球場内のあちこちをピンク色に染め上げる女性向けの特別イベント「タカガールデー」を実施している。'14年シーズンから行われており、その規模の大きさには毎年大変驚かされる。

昨年の女性来場者の割合は3/4以上。

 なにせ超満員のスタンドがほぼピンク一色に染まるのだ。

 このタカガールデーでは、女性来場者にピンク色のオリジナルデザインのホークスユニフォームが無料で配布されるのが最大の目玉になっている。

 昨年5月11日の「タカガールデー」では超満員の4万178人の全来場者のうち、女性ファンが3万950人を占めた。翌日の同試合もチケット完売で、うち女性ファンは3万312人と発表があった。この2試合の女性来場者の割合は全体の76.2%にもなる。

 客席の4人中3人がピンクのユニフォームを着ていれば、見渡す光景はまるで広大な花畑のようだった。ファンタジックな世界に足を踏み入れたような気持ちにもなった。

 グラウンドの人工芝はさすがに緑のままだが、各塁のベースはピンク色のリボン模様が描かれている。

 それは、この「タカガールデー」が単に女性ファンに喜んでもらったり、球団の女性ファン獲得のための核という意味合いだったりを超越した、大切なメッセージが込められた日になっている施策だからだ。

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