いつもより引っかかる時はメンタル問題？

　縄跳びはメンタル面のコンディショニングにも活用できるそうだ。再び小内院長がいう。

「縄跳びをこなすと集中力がつきます。不安や心配事がある選手は、やっぱり足が引っかかりますからね。そういう選手には意識的に声をかけるようにしていました」

　川島医師も「練習前にロープをするのは、身体のウォーミングアップだけじゃなく、ボクシングに集中するための大事なルーティンだった」と回想する。

　日頃のトレーニングやコンディショニングをいい加減にこなしている選手ほど、足に引っかかる確率が高いとか。アスリートたる者は、たかが縄跳びと侮るべからず。

膝や足裏のケガにはご注意。

　もっとも縄跳びが要因、遠因で故障することもあろう。いわゆるジャンパー膝（膝蓋靭帯炎）や足裏の足底筋膜炎などはその一例。過ぎたるは及ばざるが如しというから、何ごとも節度をもって取り組むべし。すでに膝痛を抱えている御仁も充分に注意していただきたい。

　このナンギなご時世、せめて心地よく汗をかいてストレスを発散させたい。縄跳びなら一石二鳥どころか三鳥、四鳥も狙えそう。

　コロナ禍に打ち勝つためにも「跳んで半畳、一日十分」を座右の銘とされてはいかが？