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『フィールド・オブ・ドリームス』
撮影場所でのMLB公式戦の行方は? 

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ナガオ勝司

ナガオ勝司Katsushi Nagao

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photograph byAFLO

posted2020/04/15 07:00

『フィールド・オブ・ドリームス』撮影場所でのMLB公式戦の行方は?<Number Web> photograph by AFLO

アメリカで野球が国民的娯楽の座に定着するうえで、『フィールド・オブ・ドリームス』が果たした役割は大きい。

8000人収容の即席野球場で公式戦を。

 フィールド・オブ・ドリームスの試合とは、8月13日に同映画の撮影現場が今も残っているアイオワ州東部の田舎町ダイアースビルで行われる予定のホワイトソックス対ヤンキース戦のことだ。

 新型コロナウイルスの感染拡大が劇的に収まってMLBが開幕すれば、アイオワのトウモロコシ畑の真っ只中に田中将大やアーロン・ジャッジ、ゲリット・コールやジャンカルロ・スタントンらが姿を現すことになっている。

 人口4000人を少し超える程度の小さな町に、収容人員8000人の「即席」野球場を建設してメジャーリーグの公式戦が行われると発表されたのは、去年の8月のことだった。

「映画が公開されてから30年が経ち、MLBがアイオワ州のトウモロコシ畑にボールフィールドを作って、野球ファンが数十年に渡って大切な自分の思い出を作成できるようにすることは非常に相応しいことに思えます」

 映画の主人公の1人“シューレス”ジョー・ジャクソンがプレーしたホワイトソックスのチェアマン、ジェリー・ラインズドルフがそう言えば、ヤンキースの経営責任者ハル・スタインブレナーもこんな声明を出した。

「『フィールド・オブ・ドリームス』は野球の純粋な本質を捉えており、このようなユニークな野球の祝典に参加できることを誇りに思います」

2月上旬には建設は始まっていた。

 関連ニュースを最後に聞いたのは、MLBのキャンプが始まる前の2月上旬のことだ。

 シカゴのテレビ局がニュース番組の中で伝えたところによると、すでに現地の測量を終えるなどして「即席」野球場の建設は始まっているそうで、たとえばダイアースビル商工会議所の幹部カーラ・トンプソンは同テレビ局の取材の中で、現地から1時間以内のホテルはすでに予約が満室になっていることや、本格的な春になるまでチケットが発売されないことなどを明かしながら、嬉しそうにこう言っている。

「(収容人員の)8000人が来るとは分かっていますが、チケットのない人たちがいったい何人来るのかまでは分からないのです」

【次ページ】 映画の関連イベントが無くなった時期も。

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