スポーツ・インサイドアウトBACK NUMBER
アリゾナと無観客試合。
MLB、エキシビションでも心を癒す。
posted2020/04/11 08:00
text by
芝山幹郎Mikio Shibayama
photograph by
Getty Images
今季の大リーグ開催は、もはやあきらめるほかないのか。
悲観論が日に日に増していくなか、大リーグ機構がささやかな試案を打ち出した。
超楽観的とも、苦肉の策ともいえそうなアイディアだが、ほんのわずかな可能性であれ、それを探し求める姿勢を退けることはないと思う。
あらましを紹介してみよう。
アイディアの骨子は、「情勢がそれなりに落ち着き、専門家が安全宣言を出した段階で」、「場所をアリゾナ州フェニックス周辺に限定し」、「無観客試合を1日に何試合か行い」、「テレビやインターネットを通じて全米に放送する」というものだ。
複数の球団を受け入れている町が大半を占める。
ご承知のとおり、アリゾナ州では、15球団が春季トレーニングを行う。
フェニックスでは、ドジャースとブルワーズとホワイトソックス。
メサでは、カブスとアスレティックス。
サプライズでは、ロイヤルズとレンジャーズ。
ピオリアでは、パドレスとマリナーズ。
グッドイヤーでは、レッズとインディアンス。
ソルトリヴァー・ピマ・マリコパ・インディアン・コミュニティでは、ダイヤモンドバックスとロッキーズ。
――といった具合に、複数の球団を受け入れている町が大半を占める(エンジェルスはテンピ、ジャイアンツはスコッツデール)。