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Jに舞い戻ったタイ代表ティーラシン。
清水で2ケタ得点、西野さんとW杯。
posted2020/03/21 11:40
text by
望月文夫Fumio Mochizuki
photograph by
J.LEAGUE
タイ代表で106試合出場47得点を決めている同国の至宝FWティーラシン・デーンダー(31歳。以下、ティーラシン)が、サンフレッチェ広島に在籍した2018年以来、2年ぶりにJリーグの舞台に戻ってきた。
当初は練習生として、1月下旬から始まった清水エスパルスの鹿児島キャンプに参加。そのキャンプ中に正式加入が決まると、まずタイで移籍会見に臨み、再来日後には清水のホームスタジアム・アイスタ日本平でも会見を行った。
「Jリーグはアジアでトップクラス。ここが自分のレベルをより高めてくれると信じているし、エスパルスのタイトル獲得に貢献したい」
満面の笑みで新たな挑戦をスタートさせた。
FC東京との開幕戦で先発。
タイの至宝の加入は、昨年最終節まで残留争いを演じた清水にとって、今季の戦いを左右する重要な補強となった。というのも、昨季チーム得点王のブラジル人FWドウグラスが、近年の大量大型補強で話題の中心にあるヴィッセル神戸に移籍。その穴を埋める大型FWの補強が急務だったからだ。
そして迎えた2月23日、FC東京との今季開幕戦。
昨年リーグ優勝した横浜F・マリノスをコーチとしてけん引した新指揮官ピーター・クラモフスキー監督の下、攻撃的なチームに変貌した新生清水が、昨年2位の強豪にどこまでできるかが注目された大一番。
同時に、存在そのものが戦術だと言われたドウグラスに代わるだけの逸材と評価されるか、FWで先発したティーラシンにとっても絶好のアピールチャンスだった。