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サートゥルナーリアに漂う主役感。
左回りも58キロのハンデも何のその。 

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平松さとし

平松さとしSatoshi Hiramatsu

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photograph bySatoshi Hiramatsu

posted2020/03/17 18:30

サートゥルナーリアに漂う主役感。左回りも58キロのハンデも何のその。<Number Web> photograph by Satoshi Hiramatsu

昨年の天皇賞(秋)、有馬記念ではC・スミヨンがサートゥルナーリアの手綱を取ったため、久しぶりのルメールとのコンビとなった。

左回りという不安材料を払拭。

 ただ、不安材料が何もなかったわけではない。これについては管理する角居調教師が語る。

「左の球節が少し弱いので、左回りがどうかな? という点だけが気掛かりです」

 実際、彼がここまでに挙げてきた5勝は全て右回りの競馬場。右回りでは6戦5勝。有馬記念での2着が唯一の黒星なのに対し、左回りの2戦で4、6着。僅か2戦のキャリアといえ、勝ち鞍が無かったのだ。

 もっともその2戦は日本ダービーと天皇賞(秋)。いずれもGI中のGIなのだから、それほど心配する必要もないだろうと世間は判断したか、金鯱賞では単勝1.3倍の圧倒的1番人気に支持された。

 再び角居調教師の弁。

「正直、心配がなかったわけではないので『こんなに売れちゃって大丈夫かな?』というプレッシャーはありました」

スローペースからの瞬発力勝負。

 ところが実際のレースはそんな心配が全く不要だったと思える内容だった。

「58キロを背負っているので、あまり後ろからの競馬はしたくありませんでした」と語るルメール騎手がスッと好位につけて走らせた。

 ダイワキャグニーが逃げて作った前半の通過ラップは63秒6。古馬の2000メートルの重賞としては異常な遅さだ。しかし、サートゥルナーリアは引っ掛かる事もなく折り合って走ってみせた。

「ずっと手応えもあって、スムーズな競馬が出来ました」

 鞍上は後にそう語る事になる。ペースが遅い分、前が残るのは理。逃げたダイワキャグニーと3番手を追走したサトノソルタスが上位争いを繰り広げたが、それをしり目に外へ出されたサートゥルナーリアがゆうゆうと突き抜ける。

 結果、2着のサトノソルタスに2馬身の差をつけて真っ先にゴール。上がり3ハロンは出走12頭中最も速い33秒2。スローペースからの瞬発力勝負は同馬の最も得意とする形であり、全く危な気の無い勝ちっぷりで、自身4つ目となる重賞制覇を飾ってみせた。

【次ページ】 角居師&ルメールが笑顔で手ごたえ。

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サートゥルナーリア
クリストフ・ルメール

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