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ディープの仔が“ディープ記念”制覇。
武豊も認める父似のサトノフラッグ。
posted2020/03/13 07:00
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph by
Satoshi Hiramatsu
既報の通り、サウジアラビアで日本人騎手初の優勝を成し遂げた武豊騎手。帰国するやいなや今度は初めての“ディープインパクト記念”と称された弥生賞(GII)を制覇。それもディープインパクトの子供で優勝するという離れ業をやってのけた。
「これが小説や漫画の世界だったら“出来過ぎ”で面白くないところですよ」
そう声をかけると「本当ですね」と笑顔で答えが返ってきた。
3月8日の中山競馬場。雨がしとしとと降り続き、また冬が戻って来たかと思われる寒空の下、弥生賞ディープインパクト記念はスタートを切った。
「ディープっぽいなという感じが」
武豊騎手が手綱を取ったのはサトノフラッグ(牡3歳、美浦・国枝栄厩舎)。調教でも乗った事はなく、これが正真正銘のテン乗り、初騎乗だった。
「もちろんレースは見てチェックしていました」
新馬戦でだけ対戦した今回のパートナーの事をそう言うと、更に続けた。
「前走は直線に向いてからかなりササッていたようなのでそのあたりは注意したいと思います。でも、若駒なのでそのくらいはよくある事だから必要以上に心配はしていませんけどね……」
実際に跨ってみるとすぐに良い馬だと感じたと言う。
「ディープっぽいなという感じがして、返し馬に移ったら本当に良い感触でした。ディープインパクトに似ているという思いが強くなりました」