大山加奈のVolleyball is Life BACK NUMBER
大山加奈が東京五輪の対戦国を分析。
最強セルビア、宿敵・韓国へ対策は?
text by
大山加奈Kana Oyama
photograph byAFLO
posted2020/03/13 15:00
2月から代表活動がスタートした女子バレーボール日本代表。新型コロナウイルスの影響で3月に予定されていた海外合宿は自粛となった。
初戦ケニアには確実に勝利を。
世界ランクや過去の対戦成績、個々の能力を見ればケニアは「普通に戦えば」負けることのない相手です。ただし、何も心配がいらないかと言えばそうではありません。
ケニアは圧倒的な身体能力の高さがあるだけでなく、ワールドカップでもファーストタッチは常に高く上げ、BパスやCパスからミドルの速攻を使ったり、バックアタックを使うなど世界最先端のことをやろうとチャレンジしていました。伸びしろは無限大。勢いに乗らせると怖い相手であるのは間違いないので、いかにサーブで主導権を取り、確実に勝利をつかめるかが大きなポイントではないでしょうか。
セルビアはA組最強の相手。
2戦目はセルビア。ワールドカップでは0-2から日本が勝利し、「世界ランク1位のセルビアに大金星」と取り上げられましたが、実はワールドカップに出場したセルビアはベストメンバーではなく、2018年の世界選手権で優勝したチームとは監督も選手も異なります。
もちろんそれでも能力の高いスパイカーはいて、日本に限らず多くの出場国が苦戦を強いられました。また、決定的に違うのはブロック。本来セルビアは個々の能力が高いだけでなく、組織力の高さが強さでもあります。ワールドカップに出場したチームはブロックシステムが構築されておらず、動きや連携がバラバラ。対して、世界選手権ではまさに鉄壁のディフェンスから、オポジットのティヤナ・ボシュコビッチ選手、ブランキツァ・ミハイロビッチ選手という高い攻撃力を持つ選手が確実に決め、世界一に輝きました。
オリンピックは当然ベストメンバーで臨んできます。間違いなく、2戦目に対戦するセルビアがA組最強の相手と言えるでしょう。