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リバプール優勝ほぼ確定の今こそ、
来季の補強ポイント2つを挙げる。 

text by

粕谷秀樹

粕谷秀樹Hideki Kasuya

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posted2020/03/04 11:50

リバプール優勝ほぼ確定の今こそ、来季の補強ポイント2つを挙げる。<Number Web> photograph by Getty Images

トレーニング場に集う豪華な面々。そんなクロップ率いるリバプールの夏の補強計画や、いかに?

ミルナー&ヘンダーソンの年齢。

 第2のポイントはミルナーとジョーダン・ヘンダーソンの年齢だ。

 ミルナーは34歳、ヘンダーソンも今年6月に三十路を迎える。体力的な向上は期待できず、健康体をどれだけ維持できるかも難しくなってくる。リバプールのプレー強度を踏まえるとなおさらだ。1日休めば取れていた疲れが身体に溜まっていく。打撲の痛みが数日続く。

 現状、リバプールの中盤はタレントが豊富である。復調著しいアレックス・オクスレイド・チェンバレンは定位置を確保する勢いで、南野とカーティス・ジョーンズは成長が楽しみだ。

 しかし、チームへの影響力、対戦相手の警戒心という意味で、ミルナーとヘンダーソンは依然として必要不可欠である。彼らが負傷に倒れ、揃って長期の戦線離脱を余儀なくされるようなことがあると、リバプールは大ピンチだ。両ベテランの体力は、より入念にチェックしなければならない。

 ロバートソンの負担を軽減できる左サイドバックを夏の市場で獲得し、ヘンダーソンとミルナーが大怪我をせずに稼働できれば、来シーズンもリバプールがプレミアリーグを制するだろう。ロッカールームにも派閥やエゴは存在せず、リーダーシップあふれるヘンダーソン、ミルナーがひとつにまとめているという。

「バイエルンはいろいろと難しかったよ」

 これはジェルダン・シャキリの証言だ。

ペップもモウリーニョも白旗だけに。

 シティのジョゼップ・グアルディオラ監督が絶賛した「素晴らしいチーム」。トッテナムのジョゼ・モウリーニョ監督も「勝ち点差が如実に物語っている」と潔く負けを認めた。なぜかユナイテッドのオーレ・グンナー・スールシャール監督は「クロップだって4年もかかってこのチームを創ったんだ。私にも時間をくれ」と語ってサポーターと上層部のヒンシュクを買い、メディアの冷笑を誘ったが、今シーズンのリバプールはとにかく強い。

 30年ぶりのリーグ優勝は九分九厘、決まっている。チャンピオンズリーグはラウンド16第1戦でアトレティコ・マドリーに0-1の敗北を喫したが、第2戦は本拠アンフィールド。むしろ逆転のステージが整えられたと考えていい。連覇の可能性は十分だ。

 いま、リバプールがダブルに向けて加速する。

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