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リバプール優勝ほぼ確定の今こそ、
来季の補強ポイント2つを挙げる。
posted2020/03/04 11:50
text by
粕谷秀樹Hideki Kasuya
photograph by
Getty Images
今シーズンのプレミアリーグは、リバプールの優勝がほぼほぼ決まっている。
無敗記録こそワトフォード戦で途絶えた。しかし今後は勝ち点、総得点、最少失点、クリーンシートなどの記録更新とともに、マージーサイドの名門はいつ、どこで30年ぶりに戴冠するのかが興味の対象になっていく。
彼らの成功の要因は『フェンウェイ・スポーツグループ』(FSG)による買収と、ユルゲン・クロップ監督の招聘だ。
財力と愛のあるオーナーとクロップ。
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『FSG』以前はジョージ・ジレット、トム・ヒックスの共同体制。ふたりのオーナーはリバプールに愛情を示さず、投資の対象としか考えていなかった。「強くしたい」ではなく「1ポンドでも多く儲けたい」。しかも有言不実行。債務超過も続き、シャビ・アロンソ、ルイス・ガルシアといった主力を放出して補填せざるをえなかった。当然、サポーターとの間に距離ができる。
一方、『FSG』はボストン・レッドソックス、ラウシュ・フェンウェイレーシングなども所有しているため、スポーツビジネスのなんたるかを理解していた。
3億ポンド(約450億円)を投下し、債務を肩代わりする財力もあった。そしてオーナーのジョン・W・ヘンリーは、夫人とともに各選手のチャントを積極的にマスターし、サポーターとの距離を一気に縮めている。
さて、クロップ監督は選手の知名度よりも個性を重視し、自らが掲げるゲーゲンプレスに適したタレントのみを獲得してきた。
アリソン、ビルヒル・ファンダイク、アンドリュー・ロバートソン、ファビーニョ、ジョルジニオ・ワイナルドゥム、モハメド・サラー、サディオ・マネと、リバプール着任後の補強は成功例の連続だ。おそらく南野拓実も、「当たり」と称される日が遠くない未来に訪れるだろう。