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猛攻サントリーと「12番ギタウ」。
SO田村熙との良好な関係性とは。
posted2020/02/26 11:40
text by
谷川良介Ryosuke Tanikawa
photograph by
Kyodo News
ラグビートップリーグは第6節を終えた。これで全15節のうち、区切ってみれば3分の1を消化したことになる。W杯の熱気そのまま1月12日に開幕したリーグは、気付けばもう中盤戦に突入した。
短期決戦とあり、早くも優勝争いの顔ぶれが輪郭を帯びてきた。
ここまで「無敗」を保つのは1位パナソニック ワイルドナイツと2位神戸製鋼コベルコスティーラーズ。そこに「1敗」のヤマハ発動機ジュビロ(3位)が続いている。3チームともに選手層が厚く、なにより他を圧倒する攻撃力を誇ってきた。リーグ戦総得点数はそれぞれ273/318/292。トライ数が40トライ以上なのもこの3チームだけだ。
単純計算すれば、いずれも1試合平均50点前後。“リーグ内格差”を懸念する声も上がるが、それでも上位陣のオフェンスの質は高い。
現在、ボーナスポイント(以下、BP/勝敗に関係なく3トライ差以上獲得、または7点差以内での敗戦で得る)の差でわずかにパナソニックが上回っているが、第12節では神戸と、第14節ではヤマハとの直接対決を控えており、後半戦に向けて白星を取りこぼせない状況が続いていくだろう。
トップ3に肉薄するサントリー。
ここに「2敗」で後を追うのは、サントリーサンゴリアス 、NTTコミュニケーションズシャイニングアークス、クボタスピアーズ、東芝ブレイブルーパスの4チームだ。中でも得点数、得失点差、BPを含めた勝ち点で上位3チームに肉薄する勢いなのがサントリーである。現時点の順位表を確認すると、「2敗」チームのなかでもサントリーの数字はすこぶるトップ3に近い。
<順位(第6節終了時点)>
※勝/分/負/得点/失点/得失
1位パナソニック 勝点30
6/0/0/273/88/185
2位神戸製鋼 勝点28
6/0/0/318/75/243
3位ヤマハ 勝点24
5/0/1/292/98/194
4位サントリー 勝点21
4/0/2/239/113/126
5位NTTコム 勝点19
4/0/2/187/111/76
6位クボタ 勝点19
4/0/2/163/114/49
7位東芝 勝点18
4/0/2/169/192/-23
(以下、省略)
昨季、リーグ3連覇を逃したサントリーは、W杯でジョージア代表を率いたミルトン・ヘイグ監督を招聘。チームの“DNA”であるアタッキングラグビーに磨きをかけてきた。東芝との開幕戦では早々に退場者を出して敗れるなど苦しい戦いもあったが、ここにきて“持ち味”がより洗練されてきた印象だ。