Number ExBACK NUMBER
アイスホッケーよりアイスクロス!?
究極の氷上バトルに魅せられた男。
text by
石井宏美Hiromi Ishii
photograph byJoerg Mitter / Red Bull Content Pool
posted2020/02/24 19:00
アイスクロスに専念することを決めた山内斗真。好奇心旺盛な青年のチャレンジに注目していきたい。
4月から社会人、仕事との両立。
そんな山内も、4月からは社会人となり、仕事と競技を両立させていく。これからは限られた時間の中でアイスクロスの練習を効率的にこなしていかなければならない。
「学生時代に比べるとかなり時間的な制約も出てくると思いますが、1時間でも2時間でもいいので、集中して練習をしていきたいと思っています。
たとえば、インラインスケートを履いて近くにあるスペースでできるようなトレーニングをしたり、会社の休憩時間を使って、動画を見ながら足を動かしてみたり、小さなことをしっかりと積み重ねていきたい。これから大事になってくるのは、いかに自分がアスリートの意識を保ち続けられるかということ。自分がやるべきこと、できることをしっかりと継続していきたいです」
「五輪種目になってほしい気持ちはある」
現在、アイスクロスを統括する国際競技団体のオール・テライン・スケート・クロス連盟(ATSX)には40カ国以上の選手が登録し、14カ国で国内連盟が組織されている。将来的には冬季五輪正式種目入りも目指しているといわれている。
「五輪種目になってほしい気持ちはありますが、現時点ではどうなるかわかりません。もちろん、僕が競技者として活動している間にそうなってくれたらうれしいですけどね。ただ、アイスクロスという競技は、プレーしている選手だけではなく見ていても面白い魅力的な競技だと思います。僕よりもさらに年齢の若い人たちが興味を持って始めてくれたらうれしいし、そうなれば、もっとこの競技が盛り上がるんじゃないかな」
アイスクロスを始めてまだ1年7カ月だが、より多くの人にこの競技の存在を広め、競技人口増加につなげていきたい――という思いもある。