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エリート5姉妹の末っ子・菊池純礼。
スケート二刀流、ダブル優勝の快挙。
text by
矢内由美子Yumiko Yanai
photograph byMatsuo/AFLO SPORT
posted2020/01/18 11:30
全日本選手権では「初めて滑った」という最終種目の5000mで7分34秒65を記録して3位に入り優勝を決めた。
あっぱれな“デビュー戦V”。
菊池の場合は、'22年北京五輪でショートトラックとスピードスケートの両方で代表になることを目標としている。菊池の指導も行なう姉の彩花は、「純礼が道をつくれば後進の選手たちの選択肢も増える。そういうところは、大人が道を整えてあげられればいい」と後押しする。
スピードスケート全日本選手権は'19年から大会形式が変わり、今回は高木美帆や高木菜那、小平奈緒らの有力選手が、同時開催の距離別代表選考レースを選んだために出場していなかった。
トップクラスの選手が不在の中でのタイトルであるため、菊池に満足感はなく、「挑戦するからには五輪で戦うところまでやっていきたい。小平選手、高木美帆選手、高木菜那選手を超していかないといけない」とさらに目標を高く設定している。
「自分には守るものはない。本当に新しいチャレンジ。楽しい気持ちでいっぱい滑っています」
あっぱれな“デビュー戦V”という結果で道を切り開いた菊池は、いきいきとした顔でそう言った。