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<現地インタビュー>
石川祐希「僕がイタリアで戦う意味」
posted2020/01/07 18:00
text by
石井宏美Hiromi Ishii
photograph by
Itaru Chiba
昨季、世界最高峰リーグでプロとして戦った手応え。それはあまりにも大きな経験と財産になった。エースが描くプロ2季目、その先の未来図とは。(Number993・994号掲載)
「いろいろな国の選手がいる中での生活は新鮮だし、新たな発見もありますね」
イタリアでのプレーも5シーズン目。現地の生活にも慣れ、楽しんでいるようだ。
今秋行われたワールドカップバレーボールで日本代表は目標としていたメダルには届かなかったが、28年ぶりに4位入賞を果たした。前回のW杯も経験しているエース石川祐希は複数のブロックに付かれても、苦しい場面でトスが上がっても打ち抜き、得点を積み重ねた。全体5位となる159点を挙げ、スパイク決定率も52.09%の高い数字を残した。スパイクの総数263本はチーム内で最多。守備面でも貢献した。
さらに、試合の流れが悪くなりかけると最年少の西田有志に、「思い切りプレーしろ」と声をかけるなど、随所でチームメイトを鼓舞する姿が見られた。プレー面はもちろん、精神面でも大きな支柱となっていた。
今季は代表の始動時から、チームのためになることは、厳しい言葉であっても発言してきた。たとえば始動初期のこと。「今季の目標は(W杯で)ベスト8」という中垣内祐一監督の言葉に、「それはちょっと低すぎます」と指摘したという。
「シーズンを通して選手とスタッフの目標に違いがあるとチームはうまく回りません。目標を達成するためには意思統一しないと無理ですから。そう発言することは、僕の中ではスタンダードになっていますね」