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8年間でスタメンマスクは10試合。
DeNA西森将司、去り際の笑顔と感謝。 

text by

日比野恭三

日比野恭三Kyozo Hibino

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photograph byMasashi Nishimori/Instagram

posted2019/12/06 19:00

8年間でスタメンマスクは10試合。DeNA西森将司、去り際の笑顔と感謝。<Number Web> photograph by Masashi Nishimori/Instagram

多くのファンの記憶に残る選手ではなかったかもしれない。しかし、西森将司は間違いなく日本最高峰のリーグで戦う「プロ野球選手」だった。

「交流の場をつくりたいなと」

 引退発表から、1カ月余りが過ぎた。

 その間に秋は深まり、道の端に吹き寄せられた落ち葉が冬の訪れを告げている。

 西森と球団との契約も、11月いっぱいで切れた。

 季節の変わり目に静かに門出の日を迎えた31歳には、進むべき道がもう見えているという。

「考えていることがあるんです。横浜で、ベイスターズファンの方たちがいっしょになって盛り上がれるような交流の場をつくりたいなと思っています。いろんなアイディアを実現できるかもしれないと思うと、むちゃくちゃ楽しみですね。こんな短期間で次にやりたいことが決まってるなんて、『お前、現役のときから考えてたやろ!』って思われてもしょうがないぐらい」

 そう言って、西森は笑った。

 平良をはじめとするベイスターズの若い投手たちが一軍の試合で次々と勝ち星をつかむ。そんな映像をファンと肩を並べて見つめる西森の姿が、来年には横浜のどこかで見られるかもしれない。

 

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