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Numberフィギュア表紙人気投票1位。
羽生結弦の1枚はどう愛されたか。
posted2019/12/05 20:00
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph by
Tsutomu Takasu(Cover)
「あなたの知らないフィギュアの世界」
バンクーバー五輪の開幕直前、2010年2月4日に発売された本誌747号のフィギュア特集のタイトルは、そう銘打たれていた。
この号はスポーツ総合誌である本誌Numberが、初めて「フィギュアスケート」をテーマに特集を組んだ1冊だ。表紙・巻頭インタビューを飾ったのは浅田真央。続いて安藤美姫、鈴木明子といったヒロインたちの名前が並び、さらに'08年の右膝負傷から壮絶なリハビリを経て復活した高橋大輔が、五輪に懸ける想いを語っている。
その初のフィギュア特集号の発売から約10年――。現在発売中の991号「もっと強く、美しく」で、Numberが刊行したフィギュア特集号は本誌と別冊(Number PLUS)を合わせて25冊を数えることになった。
そんな節目となった今号には、24ページのボリュームの別冊付録「Numberが報じた日本フィギュアの10年」を合わせて収録した。
その名の通り、本誌の歴代フィギュア特集号の内容を振り返りながら、シーズンごとのフィギュア界のトピックスや当時の写真、またメモリアルな掲載記事を網羅した、充実の内容となっているのでぜひご覧いただきたい。
表紙人気アンケートの1位は……。
この別冊付録の制作に先駆けて、Number Web上で歴代24冊の表紙を対象とした「Numberフィギュアスケート表紙人気投票」も実施した。
“人気No.1となった号の表紙写真は別冊付録の表紙として再掲載”という呼びかけに、投票いただいた読者の総数は8043名。そして1位に輝いたのが――875号「羽生結弦 不屈の魂」、得票数は1660票と圧倒的な人気だった。
投票対象となった24冊のうち、羽生結弦は実に16冊で表紙を飾っている。彼が最初に表紙を飾ったのは、2013年2月7日発売の822号「美しき日本のフィギュア」。前年に全日本選手権で初優勝し、世界選手権に挑もうとするタイミングで発売された特集号だった。
以降の活躍はここに語るまでもないものの、その16冊の羽生結弦の表紙の中で、なぜこの「不屈の魂」が圧倒的な1位に輝いたのか。その理由は投票してくれた読者のコメントにありありと表現されていた。