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シブコは最後までよく笑っていた。
激動のプロ1年目、来季の課題は?
text by
雨宮圭吾Keigo Amemiya
photograph byYoshihiro Koike
posted2019/12/03 20:00
賞金女王に輝いた鈴木愛を祝福する渋野日向子。最後の会見までシブコ節が炸裂していた。
「いろんな意味で謎です」
ひとしきり盛り上がったところで2019年を振り返って一言で、と質問が飛んだ。
「ひとことで? 2019年を一言? 一文字じゃなくて?」
「えー……、『謎』。謎です。いろんな意味で謎です」
どんなスピーチライターでもこんな受け答えは書けっこない。ボクシングでは見えないところからのパンチが一番効くというけど、それです。KOパンチ。
何が謎なんだろう。
ルーキーイヤーにこれだけの成功を収めたこと? 自分のことをみんながこれだけ応援してくれたこと? それとも……、えーっと……、なんだ?
謎だというなら、それは誰より何よりまず渋野日向子である。
東京五輪が控えている来季は2月の米女子ツアーで大会からスタートを切るという。謎を解き明かし、渋野日向子を全クリするためにも、2020年もまた彼女のプレーを見るしかない。