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“ドイツの至宝”ゲッツェが苦悩。
W杯制覇の英雄は消えてしまうのか。
text by
中野吉之伴Kichinosuke Nakano
photograph byGetty Images
posted2019/11/18 11:15
かつては香川真司と抜群のコンビネーションを見せたゲッツェ。再び輝くプレーを見たい。
クラブとの契約は2021年まで。
自分とは対照的な姿を、ゲッツェはどのように眺めていたのだろう。
自分にまたそんな日がくるのだろうか。クラブにおいてどんな立ち位置にいるのだろう。クラブとの契約は2021年まで。現時点で契約延長の話は聞こえてこない。だが、このままお別れではやはり寂しい。生え抜きの選手に活躍の場が来てほしいと、多くのファンが願っている。
ゲッツェは、ファンが思い描いたルートでは頂点まで駆け上がることができなかった。それでも極めて優れた選手で、彼のプレーに喜びがあることには変わりがない。
どれだけ逆風にさらされても、その歩みを止めようとはしていない。これまでも幾多の苦難を乗り越えてきたゲッツェが、さらに成熟し、そしてそのなかで純粋にボールを追いかけていた昔のように軽やかなプレーを取り戻してくれたら……と願わずにはいられない。