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迷走エメリ、冷遇エジル、主将軽視。
問題続出アーセナルの迷宮は続く。 

text by

粕谷秀樹

粕谷秀樹Hideki Kasuya

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photograph byUniphoto Press

posted2019/11/12 11:40

迷走エメリ、冷遇エジル、主将軽視。問題続出アーセナルの迷宮は続く。<Number Web> photograph by Uniphoto Press

エメリ監督率いるアーセナルはレスターにも敗れ、現在6位。そろそろ好転の兆しを見せないと……という段階に来ている。

アダムズ以降のリーダーは……。

 トニー・アダムズが去った後、アーセナルは強烈なリーダーシップを失った。デイビッド・シーマンやティエリ・アンリ、ロビン・ファンペルシは「俺の背中を見ろ」タイプであり、チームを鼓舞するメッセージを発したケースは一度もない。

 ミケル・アルテタやペア・メルテザッカーは優しすぎた。ウィリアム・ギャラスは人一倍リスペクトを求め、トーマス・ベルメーレンはケガばかりしていた。そしてローラン・コシェルニーは上層部と衝突し、今夏にボルドーへ移籍している。

 組織にはリーダーが必要だ。監督のプランを理解し、あるときは憎まれ役、またあるときは良き相談役となれる人材がいてこそ、目標は達成される。ピッチ内外で模範にならなければならない。

 さまざまな情報を踏まえると、ジャカはエキセントリックな性格だったという。新キャプテンのオーバメヤンは、契約更新の交渉に二の足を踏んでいる。

 あちらこちらが綻びている。クラブ全体に侵食したとしても不思議ではない。素早く対応し、リスクを最小限に抑える必要に迫られているが、エメリは的確、かつ迅速に対応できるのだろうか。アーセナルを、陰鬱なムードが取り囲もうとしている。

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