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J1出場1試合で、ACL決勝の大舞台へ。
浦和の控えGK福島春樹の拠りどころ。
posted2019/11/08 11:00
text by
石倉利英Toshihide Ishikura
photograph by
Getty Images
浦和が2007年、2017年に続き、大会史上最多となる3回目のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)制覇に王手をかけている。決勝の相手はアルヒラル(サウジアラビア)。アウェーでの第1戦は日本時間11月9日深夜に行われる。
アルヒラルとは2年前も決勝で対戦しており、第1戦がアウェーなのも同じだった。このときはGK西川周作を中心に守備を固めて耐えしのぎ、1-1で第1戦を乗り切ったことが、第2戦での1-0勝利とアジア制覇につながっている。
だが今回、西川は準決勝第2戦で警告を受けたため、警告累積の出場停止で第1戦に出場できない。となれば、代わりに出場するGKのパフォーマンスが第1戦の結果、さらにはアジア制覇の成否に大きく影響するはずだ。
プロ4年目で訪れたチャンス。
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「以前から想定していて、そうなれば試合に出るのは自分だろうと思っていました。最高の準備をしたいです」
西川は9月の準々決勝第2戦に警告を受けていたため、あと1回で出場停止という状況が続いていた。今季、浦和の第2GKとして西川の控えを務めてきた福島春樹は、少し前から心の準備ができていたという。「ケガなどで急に出ることになるより、準備はしやすいと思っている」と語り、そのまま決勝第1戦のゴールマウスを任されるだろう。
プロキャリア4年目で訪れた最大のチャンス。それをつかみ取るまでには、多くの紆余曲折があった。
俊敏なセーブに加え、利き足の左足から繰り出す正確なキックなど、足でボールを扱う技術の高さも持ち味の1つ。静岡学園高から進んだ専修大では1年時から正GKを任され、まだ3年だった2015年1月に浦和への加入が内定した。