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J1出場1試合で、ACL決勝の大舞台へ。
浦和の控えGK福島春樹の拠りどころ。 

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石倉利英

石倉利英Toshihide Ishikura

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photograph byGetty Images

posted2019/11/08 11:00

J1出場1試合で、ACL決勝の大舞台へ。浦和の控えGK福島春樹の拠りどころ。<Number Web> photograph by Getty Images

第31節鹿島アントラーズ戦でJ1デビューを飾ったGK福島春樹。プロ4年目、ACL決勝という大きなチャンスが巡ってきた。

出場機会を求めて、鳥取へ。

 4年時の2015年度は浦和のJFA・Jリーグ特別指定選手で、卒業後の'16年に正式に加入。しかし、西川の牙城を崩すのは容易ではなく、控えにも入れない状況だった。これを受けて'16年7月、J3のガイナーレ鳥取へ期限付き移籍。加入直後の第15節から正GKとしてフル出場を続け、成長を実感していた福島は当時、こんなコメントを残している。

「武器であるキックの使いどころを間違っていました。チームの状態が悪いときに急いで蹴って、つながらずにカウンターを受けたり……。質の良いキックでも、時間帯、自分たちと相手の状況を考えて、チームのプラスになるのかを考えなければいけない。それは試合に出ないと感じられないことです」

 鳥取の吉野智行強化部長は当時を振り返り、「持っているクオリティーは申し分なく、試合に出て経験を積むことで、どんどん良くなっていきました」と語る。加入から13試合連続でフル出場し、着実に力を伸ばしていった。

成長途上で襲った全治8カ月の重傷。

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 だが14試合目の第27節G大阪U-23戦でアクシデントに見舞われる。

 後半、バックパスを受けてドリブルしようとした際にバランスを崩し、右ヒザをひねった。診断結果は右ヒザ前十字靭帯断裂および半月板損傷、全治8カ月の重傷だった。

 成長途上で鳥取を離れ、浦和に戻った福島は翌'17年に戦列復帰。'18年にルヴァンカップ・グループステージ(GS)第3節で浦和での公式戦デビューを果たすと、GS計3試合にフル出場した。そこでは鳥取での経験が大いに役立ったという。

「毎週、試合に出場するサイクルを経験したのは鳥取が初めて。浦和で公式戦に出るときも頼りにしたのは、鳥取で試合に出ていたときの感覚です」

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