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フランス杯優勝、コストルナヤが
説いた「4回転」に勝つ方法論。 

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田村明子

田村明子Akiko Tamura

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photograph byJoosep Martinson-ISU/Getty Images

posted2019/11/06 11:50

フランス杯優勝、コストルナヤが説いた「4回転」に勝つ方法論。<Number Web> photograph by Joosep Martinson-ISU/Getty Images

シニアデビュー戦を勝利で飾ったコストルナヤ。平昌五輪金メダルのザギトワに20点近い差をつける圧勝だった。

スケーティングの美しさと音楽表現。

 まだ16歳の彼女から、ソチオリンピック銅メダリストのコストナーの名前が出てきたのは意外だった。スケーティングの美しさと音楽表現に秀でていて特別な存在だったコストナーは、欧州選手権タイトルを5回取り、息の長い活動を続けた。

 彼女が手本とするスケーターがコストナーなら、まだ若いのに表現力に長けていることも十分に頷ける。

「もう私のことをスケート界のおばあちゃんと呼ぶ人もいるけれど」と通訳を通してジョークを言ったザギトワも、「カロリーナ・コストナーは30歳まで競技に出て、スケート界の歴史にその偉大な名前を残しました。誰でもずっとトップにいることは不可能だし、調子が上下することもあります。でも不調になったらコーチと相談して、解決策を見つける。そうすれば必ず結果はでます」と明るい表情で締めくくった。

 今シーズン、誰もが女子の4回転に気をとられていたものの、フィギュアスケートは本来もっと深いもの。若手選手のほうから、改めてそう教えられたフランス大会となった。

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