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松島幸太朗はトライ王でも控え目。
南アの厳重警戒を再び破るために。 

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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photograph byNaoya Sanuki

posted2019/10/15 17:00

松島幸太朗はトライ王でも控え目。南アの厳重警戒を再び破るために。<Number Web> photograph by Naoya Sanuki

スコットランドを切り裂いたステップと俊足を南アフリカ戦でも――松島幸太朗にかかる期待は大きい。

9月の前回対戦では唯一のトライ。

 控え目な意欲には、もちろん理由がある。スコットランド撃破も、ベスト8進出も、日本にとっては通過点だからだ。26歳の視線は、すでに10月20日へ向けられている。東京スタジアムのピッチで、南アフリカが待つ。

「最初の40分がカギを握ると思います。自分たちのラグビーを戦術どおりにできるのか、っていうのもキーになってくる」

 右ひざにはアイシングが施されていた。右目の上は強い衝撃を受けたからか、うっすらと赤くなっている。

「疲労ももちろんありますけど、まあでも、いますごくチームは勢いに乗っていると思う。前回の試合から、みんなすごく成長している。9月のテストマッチではミスに対する反応でやられたところがあったので、そこの意識をまた今週しっかり練習で確認したい」

 4年前の南アフリカ戦を知るひとりであり、9月6日の対戦では唯一のトライをゲットした。2度のW杯優勝を誇るスプリングボクスは、「MATSUSHIMA」を要注意人物としてリストアップしているだろう。

 それでもなお、包囲網を突破できるか。「しっかりモメンタル(勢い)を作れるようにしたいです」と、松島はいつもどおりの落ち着いた口調で話すのだ。

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