【NSBC補講I】 池田純のスポーツビジネス補講BACK NUMBER
『スクール・ウォーズ』再上映決定!
サンウルブズのためならクビになる。
posted2018/03/01 18:30
text by
池田純Jun Ikeda
photograph by
Kiichi Matsumoto
サンウルブズ3年目のシーズンが開幕し、選手たちは初戦から死力を尽くしてがんばってくれました。応援に来てくださったファンの皆様も熱い声援と拍手を送ってくださり、心から感謝しております。
そのさなかに、とても残念なことが起こりました。
「スクール・ウォーズ名場面集、上映見送りのお知らせ」と題された告知が、2月24日の7時49分にサンウルブズホームページにアップされました。開幕戦当日の朝です。そこには「有名作品スクール・ウォーズの名場面集を上映することにつきまして、諸事情により、上映は見送らせていただくことになりました」と書かれていました。
結果的に、作成していた『スクール・ウォーズ』名場面集は上映中止。別の映像を流すことでお茶を濁すことになりました。
これに対して、私は強い憤りを感じました。中止の理由が、「副大臣が来るから」などというラグビー協会の意見によるものだったからです。旧来と変わらず内向きで、過度に忖度した、ファン目線でない指摘。サンウルブズは改革の信念を貫き通せず、期待と楽しみの声を忘れ、ファンを無視して試合前日の夜中に中止という強硬策をとりました。
既成概念にとらわれず改革するのでは?
私は、日本ラグビーフットボール協会の河野一郎副会長、坂本典幸専務理事に「ラグビー界は変わらなくてはならない。もっとファンを増やさなくてはならない。売上を増やさなくてはならない」と請われ特任理事に就任し、さらにはサンウルブズの渡瀬裕司CEOから「ラグビーの既成概念にとらわれずに改革したい、してほしい」と頼まれてCBOという役職に就任しました。
改革のために「青山ラグビーパーク化構想」というビジョンを打ち上げ、実現できるよう動いてきました。しかし、過去と同様に新しい取り組みに後ろ向きになった協会への忖度で、あっさりと覆ってしまった。
こんなことでは、この先もラグビーは変わりません。